PCSA（加藤英則代表理事）はさる11月16日、都内千代田区のTKPガーデンシティプレミアム神保町で｢第16期第2回臨時社員総会｣並びに｢第62回PCSA経営勉強会｣を開催した。
総会の冒頭、挨拶に立った加藤英則代表理事は「先般の衆院選では世論の風の怖さをまざまざと見せつけられた」とし、小池都知事が当時代表を務めていた希望の党への追風と逆風を例に出し、「我々の業界は若干のバッシングはあるものの無風状態だ。しかし来期の国会でまたIR問題や依存問題が審議された時に世論の風が吹く可能性がある。その風にパチンコ業界は堪えていけるか懸念している。一刻も早く業界を挙げて問題を解決していかなければならない」と語った。
審議・報告事項では、新規入会賛助会員の件、次期役員選考委員会規程変更の件、PCSAフレッシュマンズ懸賞アイディア・エッセイ募集開始報告など全5議案が審議、報告され、すべて了承された。新規入会賛助会員には景品流通システム業務等を手掛ける㈱共遊商事（大島健治代表）を承認した。
また、アイディア・エッセイは応募要項が発表され、「君の想いを伝える！」のテーマのもと、PCSA正会員・賛助会員企業従業員（社員・パート）で入社3年以内の人を対象にエッセイを募集する。最優秀賞（1編）には賞金30万円、優秀賞（数編）には同じく10万円とそれぞれ賞状と記念品が贈られる。総会ではこのほかに、各研究部会活動報告が行われた。
経営勉強会では、第1部で公益社団法人日工組社会安全研究財団の石田仁主任研究員を講師に招き、「パチンコ・パチスロ遊技障害全国調査 調査報告」を講演。第2部では㈱三洋物産開発本部商品開発部の風岡喜久夫部長による「新しい規則で生まれる遊技機～パチンコ／三洋物産編～」が行われた。
第1部の調査報告では、同財団内にある「パチンコ依存問題研究会」が行った同調査を報告した。今年8月にすでに同財団が独自で報告会を行っているが、今回は少し掘り下げた解説や結果を踏まえた課題、他ギャンブル障害調査との比較などを行った。また今後、パチンコ・パチスロ遊技障害の予防・介入・治療などの対策を検討するためには因果関係を特定する必要があることから、環境・啓発、パーソナリティ、認知の歪みそれぞれの影響に関する調査を行うこととした。1年後に結果、分析する予定。
第2部では、パチンコ市場規模や販売台数、参加人口や年間平均投資金額、貸し料金別アウトや粗利などの推移から市場を分析、さらに新規則を解説しながら「海物語」の新規則対応などの戦略を説明した。風岡部長は「今後は射幸性の時代ではなく“遊”が中心となる。新規則は業界を変えるチャンスだ」と述べ、メーカーとしてゲーム性を重視した多種多様な遊技機の開発へ向け前向きな姿勢を示した。
加藤英則代表理事
㈱三洋物産開発本部商品開発部の風岡喜久夫部長
