合同コンサルティング「中島塾」の第2回目が開講

ホール関係者を対象とした合同コンサルティング「中島塾」の第2回目が10月28日、都内文京区のTKP御茶ノ水カンファレンスセンターで行われた。

「中島塾」は、日本一予約が取れないコンサルタントと言われる中島優氏(㈱エーゼットエンターテインメント・代表取締役)を塾長に据え、小森勇理事長(小森ワーキング)、市原毅理事(㈱GGP)、山本和生理事(㈱並ばせ塾=並ばせ屋山本氏)、髙橋和輝理事(ピーメディアジャパン)ら著名コンサルタントで構成。毎月第4土曜日に開講し、毎回、理事コンサルタントに特別講師を加えた集中講義ほか、講義前には受講したホール企業に対して、個別面談(コンサルティング)を合同で行う。

当日の講義の中で、中島塾長は、これまで数多くのグランドオープンを手掛けた実績をもとに、グランドオープン及びリニューアルオープンを成功に導くスキームを紹介した。

冒頭、同氏は「グランドオープンは3カ月スパン(※オープン前の販促も含めると4カ月)で計画すること」と説明。続けて「仮にオープン後3カ月目の稼働率が55%だとすると、そのお店の年間通した稼働率は基本的に55%。グランドオープンすると、そのお店がある市場は約1.5~約1.7倍拡大する。しかし3カ月すると元に戻り、市場全体のお客さんの数はその後、何か大きな出来事でも起きない限り一定だ。従って、3カ月目の段階でいかに多くのお客様を獲得しているかが大事。計画を立てる際は、3カ月目の数値をまず決め、次に2か月目、1カ月目の数値を出した上で予算を組む。そして、それを達成するために、例えばオープン前に何名のお客様を集めなければならないのか、オープン後に貯玉・貯メダルをいくら以上集めれば成功するのかなどを考える」と、グランドオープンを計画する上でのポイントを語り、その後、計画立案の詳細や、販促手法、競合店対策などの説明を加えた。

中島塾長の講義に続いて、壇上に立ったのは長年、ホール企業のコンサルティングを請け負う一方、メーカー側の機種開発にも携わるミスターX氏(※社名、氏名は非公開)。同氏は、新規則に関連したメーカーの開発動向について語った。

パチンコの場合、新規則への移行に伴って現在、内規をどうするか日工組で検討中とされているが、同氏によると「まだ決まっていない。10月中に仮案を決めようかなというレベル」という。新規則のスペックについては「大当りの出玉が上限1,500発と決まっているので、小当りラッシュ、要はガンツタイプだが、スーパー確変、確変、ノーマルの形に大当りを振り分け、小当りラッシュで玉を増やしていこうと考えているメーカーが多い」と語った。

大当り確率については「現行スタイルの出玉だと大当り確率1/299で対応できる」といい、逆に現行機のような300超えの大当り確率だと、機種の性能自体が「とても辛くなる」という。さらに「(現行機のようなスペックだと)確変時の確率は3倍程度しか上げられない。一見すると、1,500発、65%、1/299と、普通の海物語が作れるじゃんと思われるが、ここが最大のポイントで、確変中の確率が1/99となり、なかなか当たらなくなる」と述べた。

全般的に辛くなる印象の新規則パチンコ機だが、同氏によるとホールにとって悪い話ばかりではないという。「3個賞球機より現行機、現行機より新規則機と、スペックが辛くなるほど、千円当たりの回転数が高くなる。またMAX機だと大当りまでに80~90分掛かっていたのが、新規則機は50分程度で当たるようになる。玉単価が1.3円程度まで下がることで稼働の良い大型ホールには厳しいかもしれないが、集客力の低い中小ホールは、今以上に回せることから、客帯率があがり、稼働が下げ止まりするのではないか」と語った。

このほか当日は、複数の理事コンサルタントが、自身の営業ノウハウ公開や、パチンコ業界全体及びホール業界の最新情勢について講義した。

中島優塾長(㈱エーゼットエンターテインメント・代表取締役)

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