厚生労働省は3月31日、都市部の成人の2.7%が生涯で競馬やパチンコなどのギャンブル依存症が疑われる状態になったことがあるとの調査結果を発表。複数の一般紙が報じた。
今回の調査は昨年秋、国立病院機構久里浜医療センターが中心となって東京23区や名古屋市、大阪市など11都市で実施。調査方法は無作為に抽出した全国11都市の成人に面接で質問し、993人から回答を得た。
依存症の疑いがあるとされた2.7%は、単純計算すると全国で約280万人に上ることとなる。2013年に同センター等が調査した際には成人人口の4.8%、約536万人がギャンブル依存症との推計だった。
数値が改善した点について同センターの松下副委員長は「対象を都市部に限ったことが影響している可能性がある」と話している。調査は現在、医師の診察を含むより詳しい調査を継続しており、今後、全国1万人に調査対象を広げる。結果は今夏に公表予定。