【コラム】統制の効かない中古機相場の現状/優しい中古機相場論④

こんにちは。チャーリー・ロドリゲス・湯谷です。2017年に突入してから、警察の動きが過去に例のない程、活発化しています。昨年の国会答弁での「パチンコ依存問題」に端を発し、カジノ法案成立も相まって、最優先課題として、この依存問題に取り組む事を求められています。まさに「急ブレーキ」と「急発進」を同時に行うようなもので、業界内の混乱もしばらく収まらないのではないでしょうか。

さて、そんな渦中の中の中古機相場。昨年の撤去問題や今年10月より始まる5.9号機登場の影響を受けて、統制の効かない状態となっている事が言えます。中古機導入がまだ市場のトレンドではなかった時代では、売却するよりも買取(仕入)作業の方が大変だった、と聞きます。

しかし現状は、本来ならWEB等で中古機の需給関係が確認でき、取引の公正性が担保され安心で安定流通を実現できるような状態が必要なはずなのに、全く別の顔が出てきて悪影響を及ぼしているわけです。

最近はホール側の方が「いかに高額で業者に買い取りさせる事が出来るか?」と考えているようですし、本当は上手な運用で機械を使い、現場で稼げばよいはずが、相場でも利益を最大化するという資金計画に転換しています。本業でない部分でも必ず収益を…という所でしょうか。

ここで感じる最大の問題点は「相場をWEB上で操作し、価格を誘導し、自社の在庫を効果的に整理する」事に重点が置かれているという点です。

某サイトの中古機価格が業界のスタンダードとなっていると分かれば、そのサイト内で掲載されている価格をコントロールする為に「空売り」等を駆使し、有利な交渉材料を持つ、という方法です。例えば、本当は在庫がないのに積極的に「売り」を仕掛けたり、在庫がたくさんあるのに「買い」を仕掛けるケース。

ネット上では「需要あり」「供給過剰」となって価格変動幅が激しくなる。売り手も買い手も相場に敏感となって、早めに機械をリリースしたり、買いに走ったりという行動に出る。仕掛ける方は、その時点で考えていた価格で利確となれば、売ったり買ったりを繰り返して相場を乗り切る、という方法ですね。

例えば株取引はあまりに巨大で相場コントロールできるような大きな取引が行えないのと同時に、中古相場よりもルールが厳格な為に、思ったような利益を創出するのは困難です。しかし、遊技機の中古機相場は取引数も少なく、人気の特定機種に集中する事からこういった問題が露呈するのだろう、と想像します。

株取引同様、あくまで「自己責任」という事であるならば、ネットで掲載されている価格は信用ならないと割り切る判断も重要だと思いますね。

意見待つ!

■プロフィール
チャーリー・ロドリゲス・湯谷
自称パチンコ・パチスロ伝道師。特技はスプーン投げ。
「意見待つ!」と言いながら、ホントは他人の意見に弱い。

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