今年の夏、いや夏というよりも5月の後半くらいからだろうか、都心部を日中歩いているとかなり見かけるようになったのが「USBファン」と「日傘」だ。東京都内しか現状はわからないが、明らかに昨年までとは異なって急増している。印象としてはUSBファンは若者に、日傘は年齢層を問わず、急増しているように見える。いずれも男性よりは女性の方が多いが、本当にどこもかしこも目にするようになった。
それだけ「暑い」ことが前提で人々は過ごしている。昭和の時代はともかく、平成から令和の時代のぱちんこ営業の基本の一つは「店内の居心地が良い」もあるはずだ。外が暑い上に暑いことを前提に消費者は活動している。開店前の並びの管理一つとっても、何かしら工夫できる余地は残っているかもしれない。
とにかく台風や豪雨の被害が何年も連続して目立っている。公共交通機関はあらかじめ気象庁の予報に基づいて計画的に運行を止めることを日常化してきたし、人々もそのことにあまり文句を言わなくなっている。業界的には特にホール法人や遊協組合に多いが、自治体と防災協定を結び、緊急時には避難所としたり物資を援助したり駐車場を開放したり、という店がこの数年は特に増えてきた。かなり古くからこういう社会貢献をする店は存在しているが、急増しているのはそれだけ台風や豪雨被害をはじめとして自然災害が増えているからだろう。こういう取り組みは地域の住民にとってとても良い印象を与えることになる。例のビッグモーター社の狂った実態の報道や社会の反応に照らせば、悪い印象を与えて大損をするのも道理、良い印象を与えて得をするのも道理である。
今年は通常国会閉幕後に衆院解散総選挙があるのでは?と目されていたが解散はなかった。東京では自公の協力関係は地に堕ちたというくらいに崩壊しかけているが、果たして今年総選挙があるのかどうか。今年春の統一地方選と衆参の補選で維新の強さを思い知ったはずの岸田首相は解散する覚悟を決めることができるかどうか。衆議院の総選挙は選挙区(比例も小選挙区重複組が多く比例代表の選挙区も地域に分かれている)だから業界挙げてこの一人を、という参議院議員選挙の全国比例とは異なるが、遊技産業議連の重要なメンバーは衆議院議員なのだから、総選挙があるならそれは重要になる。岸田首相の腹次第である。
ひとまず盆の後半にこのようなことを考えてみた。今、私は9月のソードアートオンラインがどうなるかに最大の関心が向いている。もちろんスマパチ契機でのぱちんこ市場活性化を見たいならこの機種は成功してもらいたいものだ。それがわかるのは来月、まだ暑いさなかの9月である。
■プロフィール
POKKA吉田
本名/岡崎徹
大阪出身。
業界紙に5年在籍後、上京してスロバラ運営など。
2004年3月フリーへ。
各誌連載、講演、TV出演など。
お問い合わせ等は公式HP「POKKA吉田のピー・ドット・ジェイピー(www.y-pokka.jp)」か本誌編集部まで。