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【寄稿】残暑が長くなって…(WEB版)/POKKA吉田

投稿日:2023年8月30日 更新日:

ちょうどガンダムSEEDが導入されて盆商戦後半のタイミングで書いている。盆商戦中には台風7号の上陸もあって広範囲に警戒が拡がったが、今年はコロナ禍明けでは初めてとなる盆。今年のゴールデンウィークもそうだったが盆も相当な人の流れが見込まれており、なんとなく20日まで盆が続くような印象がある。

昨年までのコロナ禍では盆の長期休暇を設定しない企業も多かったようだが、今年は明けたから長期休暇の企業の話をかなりたくさん聞いている。盆休みが「短い」ところで11日の山の日から16日までというのが一般的であり、もう20日まで連休にしている、なんてケースも珍しくはない。台風7号の進路の地域の人たちにとっては17日から働かされてはせっかくの盆もプライベート充実が半減するから、これは悪いことではないと思う。

さて、現在、気象庁の3ヶ月予報では10月まで全国的に平均気温が高め。要するに残暑がとても厳しいという予測になっている。エルニーニョ現象が原因らしい。9月は北日本だけが平年並みと予測されており東日本は平年並みか平年より高いとなっている(西日本は平年よりも高い予測)が、10月が日本全国で平年より高いという予測だ。私は子どもの頃、「残暑」という言葉は長くて9月までを指すと思っていたが、令和の今、10月まで残暑らしい。

気温が高いと、ぱちんこ営業的にはどうしても車内乳幼児放置対策が、となる。既に今年、死亡事件とはならなかったが2件、放置事件が発生した。いずれも死亡事件とならなかったのは業界側(スタッフ)の発見など対応が適切だったからであり、そのことは今年の全日遊連の総会時に警察庁の松下保安課長の来賓挨拶でも感謝の言葉が出てきたわけで、業界の(特に個々の店舗のスタッフの)駐車場巡回などの対応は評価されている。しかし、いくら長年やっていて慣れているとはいえ、気温が高い日が続くのは車内乳幼児放置対策文脈では良い話であるはずがない。この点、しばらく油断できない状況が続くことになる。

エネルギー相場の文脈でも問題は大きい。今、最も世間で話題になっているのはガソリン価格の急騰だ。高値の理由は三つあると言われている。

一つは原油価格の高止まり。一時期ほどの急激な暴騰は抑えられているが、ウクライナ情勢やロシアの輸出規制、アメリカや中国の旺盛な需要などが高止まり要因となっている。

一つは円安。1ドル150円に再び届くかも、というレベルの円安はやはり影響は大きい。

そしてもう一つは政策。実は政府は予定では来月に燃料油に対する補助金を終了させる。補助金そのものは昨年頭から導入されており、目的はもちろんコロナ禍による経済への悪影響を払拭すること。岸田首相の政治判断次第では10月以降も補助金が存続する可能性もあるが、当初予定では9月末で打ち切られる。今年6月からかなり急激に補助金を減らしてきているのが実態で、これが現在の高値になっている最大の要因とも言われている。たしかに補助金を減らしたタイミングから8月までずっと高騰が続いているわけだ。

また、これらの原油価格や為替については単純にエネルギー相場であるから、今もなお負担が重い電気代などへの影響が良いわけがない。原油相場は政府がコントロールできるはずもないが、為替は原油相場よりは介入できるわけで、さまざまな視点で政治への要請は増えている。が、油はCO2をまき散らすものでもある。脱炭素も政府の重要政策であり、このバランスはかなり難問でもある。

ホール法人においては、店舗内でエアコンをケチるようなことはしないはずだが、バックヤードはどうだろうか。本誌でも何度か触れたが、今年は10月まで「全国的に残暑が厳しい」というのが「気象庁の予報」なのだから、バックヤードの空調をケチってスタッフの健康を害するのはどう考えてもダメなことである。クールビズの期間延長など、エネルギーコストを増やさずともできる対応も含めて、労働環境を適正に保ってほしいものだ。

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