【コラム】「可視化」が進み、衰退していくホールとは?(WEB版)/チャーリー・ロドリゲス・湯谷

2. 可視化が進むと、差異化をアピールしにくい
ホールが「スマスロ」に対して期待が高いように、ユーザーも「管理遊技機=スマートスロット」への期待が非常に高い模様です。前述した通り、万枚突破率の高さや、出率の高さは、ユーザーにとっても魅力的で、従来までの6号機にはない射幸の高さに、関心がある模様です。

いずれ、スマスロがホールの中心となり、さらに店舗の情報公開の深度が深くなれば、当然ですが競合店との差異化はますます難しくなると推測します。そして、現在同様「設置台数が多い・設置機種が豊富」等の見た目以外に、ユーザーの店舗選択の基準がますます狭くなっていき、最後は入替や出玉による「資金力のあるホール」のみが、より強くなる事が想定出来るわけです。

今後、中小ホールは、いかにお店の「オリジナリティ」あるコンセプト店を作り、いかにお客様の共感が得られるか?という点に成功要因は絞られますし、ずっと大手と同じ競争ステージで戦えば疲弊していくだけです。今こそ企業の「行く末」「道筋」をキチンと定めるべきだと思います。

3. お客様に寄り添う姿勢と共感してもらう店舗コンセプトの重要性
今はスマホ一つで、ホールの日々の営業履歴まで確認出来る時代、もうお店の「都合の悪い部分のみを隠す」といった事は難しく、どれだけ積極的に情報公開していくか?が成長の鍵になると考えます。可視化は、SNS等の進展により、今後さらに「見える化」され、特にユーザーに向けて「自店はお客様の為に、こんなお店作りを心掛けています」といった部分をアピール出来ないと、店舗イメージが維持できなくなるでしょう。また、コンセプトに共感してもらう「アクション」が必要で、特に繁盛店ほど、コンセプトに対し「高い意識を持って」仕事に取り組んでいる、という部分は周知のところではないでしょうか?結局、その行動の源泉は「提供対象・提供方法・提供価値」という店舗コンセプトであり、会社としての共通認識の深さだ、と思います。

この2022年中が重要な判断時期だと考えます。思考を前進させ、近未来の経営環境を予想した上で、適切な手段を講じて欲しいですね。

■プロフィール
チャーリー・ロドリゲス・湯谷
自称パチンコ・パチスロ伝道師。この立ち位置を20年近く続けているロートル業界ウォッチャー。特技はスプーン投げ。今ではスプーンも曲げられない程、筋力低下。「意見待つ!」と言い続けて、20年。他人の意見に未だ弱く、老化は続くか、パチンコやパチスロに賭ける情熱は衰えず!

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