ぱちんこの場合は、既存機の性能規制について不満を持っている業界関係者はおそらくはいない。むしろ販売台数を増やしてほしい、というくらいのイメージだ。ちょっと前は「値段が高い」というのがホール職域の不満の根源だったが、今は「台数寄越せ」という時代である。
パチスロ市場が6.5号機の本格始動によってホンモノだったとしたら、そのような状況に急にシフトしていくことになる。それは「今後登場する6.5号機を、正しく機種選定して台数を確保する競走」を意味するわけだ。そこで負ければ高額の中古物件にて引くしかない。
ところが世界的な半導体等部材調達難とコスト高は、まだまだ続いている。業界環境に起因したものではないから業界によっていかんともしがたい。これからは「PSともに台数確保競走」の時代に突入することになる。
スマート遊技機は既存機よりもPSともに性能規制優位なことは間違いない。が、こちらも供給はおそらく需要を満たせないほどに足りないスタートとなる。ということは、既存機市場とスマート市場とがしばらく併設されていく。P機の規制に不満はないだろうし6.5号機が本格的に始まっていたらこちらも同じだろう。だからこそ、既存機市場の活性化、というかメダルのパチスロ市場の活性化は最優先だったのだ。
そういうことがポイントになり、年内までには警察庁の広告宣伝についての通達が上書きされることになっている。その内容に注目し、既存機市場におけるヒット機の台数確保競走に突入し、まったく新しいカテゴリであるスマート遊技機登場を待つ、というのが今年の後半の主な業界重要動向ということになる。
機種選定、特にパチスロの機種選定は大事ですよ。需給逼迫して中古価格が暴騰する前に新台販売価格で購入するのが一番良いのは当たり前のことだから。
そんな今年後半の展開が予想される。
■プロフィール
POKKA吉田
本名/岡崎徹
大阪出身。
業界紙に5年在籍後、上京してスロバラ運営など。
2004年3月フリーへ。
各誌連載、講演、TV出演など。
お問い合わせ等は公式HP「POKKA吉田のピー・ドット・ジェイピー(www.y-pokka.jp)」か本誌編集部まで。