それでもガンダムユニコーンは地上波のCMに力を入れればポテンシャルが高ければ多くの遊技客の根強い支持を集めることができる好例となった。ガンダムユニコーン登場前までは牙狼がすぐに別の機種に遊技客の支持で捲られるなんて想像したホール関係者はいなかったことだろう。
そういう意味では、特にホール営業者はSNSを活用した販促について、しっかりと費用対効果を再度確認した方がいいと思う。1月の遊技客動向はSNS上での炎上劇を無視して2機種を支持したわけだ。
こういうことを考えると、地上波のCM(ホールCMならローカル局のCMがメイン)はもちろん、案外、スポーツ紙への広告出稿や折込広告にも今も一定の効果があったりするかもしれない。この数年、SNSを利用した販促活動の提案がホールに対してものすごく増えているが、私は1月の動向を見てあらためてSNSによる販促の効果を疑問視する部分が多くなっている。
それはともかく。
2月以降も新規則機しか販売されないわけであり、PSともに新規則機だけの市場になってきたわけだ。ぱちんこの場合は「319系の脱周遊化」が市場活性化のゴール地点だと思う。換言すれば「特定機種のみに需要が集中している状態の改善」だ。何かヒット機が登場したときに前のヒット機が急に支持を失うというのは誰も得をしない。少なくとも300万円レベルの中古価格だったものが半年もせずに新台販売価格を下回るという相場の乱高下はホールの営業成績にとってはむしろ困るくらいのものだと思っている。
パチスロの場合は、まずは不安点の払拭。ジャグ系は安定としてもAT系での軸になる機種が登場が求められる。条件としては「各店舗に最低一列は導入されるレベルの設置台数」で「長く支持される」機種。1万台レベルの供給台数ではまだ心もとない。今の時代10万台なんてものは期待するのも無茶であるが、5万台レベルのヒット機が複数登場することが早急に求められる。もっとも本稿で少し名前を出したディスクアップのようにAT系でなくてもそれは構わない。ジャグ系の遊技客とディスクアップの遊技客とは、同じノーマルタイプとはいえ全く客層が異なっている。重なる客層もそれぞれを遊技する際のメンタリティや打ち方も違う。そういう機種がもっと登場することももちろん良いことである。