【寄稿】総選挙(WEB版)/POKKA吉田

ぱちんこ業界的には風営法議連に所属する議員のうち、特に重要な議員のほとんどが選挙区で勝って議席を維持している点が強材料である。業界の抱える諸問題はまだまだ多く解決のためには政治力も要するのは議論を待たない。政権が安定して運営されているときの与党の議員が政治力を発揮できるのは当たり前であり、自公でギリギリ過半数とかの政権下での自民党議員に警察官僚が聞く耳を持つとは限らないわけだ。そこに民意があるから政権運営の安定度が決まりその民意を背景にした政治家だから警察官僚にモノを言ったときの重みが違うわけである。

岸田総裁となったときに二階氏は幹事長でなくなっており、業界内には二階氏の権勢の衰えを不安視する人も多かったようだが、風営法議連的には二階派と同じくらい重要な麻生派がむしろ政権運営に与える影響が増えており、その点はあまり心配していない。特に今のところ岸田政権は「党高政低」と呼ばれている。内閣よりも自民党ということであれば、現役の議員の重要な人たちがほとんど生き残った今回の結果は十分だろう。また、安倍・麻生両元首相の影響力云々などと評価されているが、実際のところ甘利氏の後任に茂木氏、茂木氏の後任に林氏という流れは安倍氏よりも麻生氏に利するような印象も私は持っているため、麻生氏の影響力は安倍氏のそれよりも上になっていると見ている。今も風営法議連は麻生派の田中氏が会長である。

業界と政治との関係性でいえば、総選挙の次は来年の参議院選挙ということになる。こちらは自民党の執行部が岸田総裁誕生で刷新される前に全国比例で推す候補者が決まっているが、新しい執行部・内閣が本格的に稼働する今後、どのように対峙していくかは、21世紀会、特に全日遊連などの主要団体の今後の考えによるところが大きいと思う。業界内にそういった考えが発信されるようになるまでは今のところは触れるべきでもないかとも思う。話が出てきたときにまた本紙でも触れるかもしれない。

次のページへ >

-コラム
-, ,