1. 正しく「市場縮小」とは?
ワクチン接種が加速度的に進み、ようやくこの閉塞感漂う社会への出口が見えてきた、と言われております。オリンピック後、2021年度末頃までには「コロナ収束」の道筋に期待が持てるようになった事は、ワクチンが万能ではないにせよ、心理的効果は大きいと思います。
パチンコ業界も当然無関係ではなく今後の業績向上に期待したいところですが、このコロナ禍で沈んだ苦しい営業状態と、旧基準機撤去問題における入替費用の負担が同時期に起こり、経営的見地から見ると四面楚歌の状態になっているのが実態と予測します。特に営業面においては新台入替を行うたびに顧客が集まるのではなく業績が下落し、且つ、ユーザーが離反して戻らないという、今までとは「真逆の状態」が進んでおります。さらに、遊技機入替を中心に投資負担が重い為、無理な営業によって「自転車操業的」に日々の営業から無理に資金調達すれば、加速度的に顧客が離れている現状もあります。結局、店舗間格差が止まらないのも、こういった「金銭面での負担」が大きな要因になっている事は言うまでもありません。
コロナ禍が収束した後の近未来の社会は、少子高齢化社会到来による「市場縮小」していく、パチンコ業界もこれはファクト(事実)であります。不可避な出来事であって、且つ、既に「分かっていた事」でもあります。よって本来、ジタバタしても仕方ないのですけれども、過去の成功体験を捨て去り、全く新しいビジネスと捉え、チャレンジする必要があり、遊技機の射幸性に依存した入替優先のビジネスモデルでは行き詰まる事を改めて強く認識する必要があります。恐らく今後、最後に市場に残るホールは「今も、多くのユーザーに支持される優良店」のみになるでしょうし、それが「正しく縮小する」理想の状態なのかも知れません。