●CRAナカムラのぱちんこ泰然自若259
はい皆様、今週もお楽しみの木曜日がやって参りました!もうどっぷり冬の東北から、謎のオッサンがぱちんこ昔話をお届け致します。
昔からパチンコの攻略法は、本物とガセを織り交ぜて数々ありますが、技術も何も必要としないくらい簡単で、勝率100%を誇るワザが1つありました。アラフォー以上ならピーンと来る方も多いと思いますが、ヒントは権利物。
権利物といえば、デジタルを揃えたりした後に開く特定の場所に玉を入賞させれば「権利発生」となり、その後は右打ちで回転体に玉を乗せて、それが一定間隔で入賞することでアタッカーが開き、最大16ラウンドの出玉を得る仕組み。
この仕組みの肝は「回転体」で、権利物の仕様上…アタッカー解放スイッチとなる入賞口は、連続入賞するとすぐさま次ラウンドへ進んでしまうため、一周10秒ちょいで常時回転している回転体に玉をプールすることによって、連続入賞を防ぎつつアタッカーがきっちり10個拾えるようになるのである。
なんだか文字で書き起こすと非常にややこしいが、要は権利物におけるアタッカーは自動で開くのではなく、回転体に玉を乗せて一定間隔で入賞させて初めて開くモノだったのだ。
で、その回転体に玉を乗せるのは、権利発生中でなくても右打ちさえすればすぐに乗るのが普通だった。ここが厳しいと大当たり中がスムーズじゃなくなるので、どこも3発くらい打てば乗る仕様。しかも賞球は7がスタンダード。
はい、ここまで書けば解りますよね。ここを永遠に狙い続けるバカチンがたまに居たんですよ。そりゃーもう、ずーーーっと右打ちで回転体に玉が乗ったら止めて、チャリーンと7個出てきたらまた打って…を繰り返して気が遠くなるような作業を繰り返すんです。
単純作業として、平均3発で乗る台を1時間やり続けると、10秒で4発ずつ増える計算になり、1分で24発…1時間で1400発。うまく乗らなくて1周ロスしたりすることを考慮しても、だいたい1200発は稼げる。つまり等価交換なら時給5000円弱にもなってしまう。まぁ、当時は42玉主流だったけど、それでも時給3000円。
ただし!ラッキーナンバー制全盛期から無制限営業への過渡期でもあり、当たってもないのに箱に玉があるのは非常に不自然。店もこんなヤカラはすぐにツマミ出す時代だったので、店員に隠れて玉を増やして…上皿がいっぱいになったらデジタルを回して大当たりを狙い、玉が無くなったらまた右打ちして回転体を狙うのが主流だった。
今ならホールコンで通常ベースのアラート設定すれば完全に防げる事案だが、当時はアラートなんてなくて台個別でデータを目視して見つけるのがやっと。
そんな中、関西での店長時代に夕方から出勤してデータ確認すると、ブレイクショットだったっけ…ビリヤードモチーフの3回権利物(大一)の2台が大当たりゼロでベース160(客が100発打ったら160発返してる計算)という異常値。
( ゚Д゚)はは〜ん。
早番を任せてた役職をシメるのは後回しで、カメラを寄せてモニターで確認すると、明らかに小汚いオッサン二人が必死に回転体に乗せて止めてを繰り返しているのが見てとれた。
手元にそれぞれ2000個ずつくらいの持ち玉。これはとりあえず没収確定。ここですぐに突撃しないで、少し遊び心が発動するのがナカムラ店長の悪いクセなのだが、昔の台って台の裏側に発射の強弱を調整するツマミが付いてたのよ。これをシマの反対側の台を開けて最弱に設定。すると、ハンドルをめいっぱい右にしても盤面の真ん中くらいまでしか玉が飛ばないのよww
そそくさと2台のツマミを裏側から最弱にして、モニターを見に事務所に戻ると…必死に右打ちしようにも真ん中までしか飛ばず、首をかしげるオッサン二人ww しかし店員を呼ぼうにも、普通に左には打てるので呼びようがないww
( ゚Д゚)ひゃーたのすぃ♪
さて、しばらくオッサン観察を楽しんだら、没収宣告タイム。
半ばスキップで現場に急行し、
( ゚Д゚)どうしました?玉が飛びませんか!?
とお声掛け。
この男、根っからの鬼畜ドSなのである。
つづく
CRAナカムラ
奈良・愛知・岐阜・広島で店長職を10年歴任。その後、大阪の某チェーン店で統括営業本部長職を経て独立。常に打ち手目線を持ちつつ…と言えば聞こえはいいが、この男自身パチンコするのが三度のメシより好きという重症患者。