シーズリサーチは10月12日、2022年9月期の「パチンコ景気動向指数(DI)調査」の結果を公表した。調査はパチンコ業界の景気動向の判定を目的に経営企業を対象に四半期毎に実施している。今回の調査は2022年9月15日~9月30日にかけてファックス及びWEBアンケートにて実施し、72企業、99地域から回答があった。
報告書によると、収益や売上・粗利といった全般的業況は▲38.4ポイント(前回比20.4良化)まで回復した。3ヵ月後は▲32.3ポイントまで回復する見通しで、業況に改善傾向が見られている。
稼動状況は「パチンコ」が▲31.3ポイント(前回比8.7良化)、「パチスロ」は▲30.3ポイント(同56.0良化)とパチスロの回復が目覚ましい。3ヵ月後はパチンコ▲35.4ポイント、パチスロ▲22.2ポイントとなり、パチンコはやや悪化するが、パチスロはさらに回復する見通し。
資本投資気運(遊技機)は9.7ポイント(前回比46.2良化)、3ヵ月後は48.6ポイントまで回復する見通し。資本投資気運(その他設備)は2.8ポイント(同20.1良化)、3ヵ月後は52.8ポイントまで回復する見通しだ。
今後3ヵ月間の営業施策について増減差(拡大-縮小)で見ると、事業規模は「遊技事業」が21.7ポイント(前回比30.4良化)、「遊技以外の事業」は13.0ポイント(同4.3良化)となり、「遊技事業」は前回の調査からプラスへ大幅に転じており、遊技事業拡大の意向がうかがえるとしている。
遊技機設置台数はパチンコが▲2.8ポイント(前回比12.8悪化)。一方、パチスロは8.7ポイント(同18.7良化)と4期連続で上昇し、プラスに転じている。
遊技機購入費用は、「パチンコ新台」が▲5.8ポイント(前回比22.5悪化)、「パチスロ新台」が68.6ポイント(同64.4良化)。「パチンコ中古機」は▲2.8ポイント(同13.4悪化)、「パチスロ中古機」が▲1.4ポイント(同1.4悪化)となった。
販売管理費は、「広告宣伝費(折込チラシ・DMなど)」±0ポイント(前回比9.8良化)、「販売促進費(外注など)」▲9.7ポイント(同9.9良化)、「固定費」▲13.9ポイント(同15.5良化)、「人材確保・教育訓練」9.9ポイント(同11.9良化)、「設備機器投資(OA機器など)」▲4.3ポイント(同5.7良化)、「設備機器投資(各台計数機など)」47.8ポイント(同55.8良化)。各管理費がすべて上昇しているが、なかでも「設備投資費(各台計数機など)」が大幅に上昇しており、スマート遊技機に対する設備投資が影響していると考えられるとしている。