日工組、日電協、プリペイドシステム協会、認証協の4団体は7月19日、東京ドームホテルにて「スマート遊技機フォーラム」をオンライン併用で開催。同フォーラムでは「スマート遊技機の遊技性と未来について」と題したプレゼンテーションのほか、パネルディスカッションやユニットプレゼンテーションも行われた。
スマート遊技機プレゼンテーションでは、日工組の盧昇副理事長と日電協の大泉秀治理事が登壇。スマパチの遊技性については①大当たり確率下限値1/350、②c時短を活用した出玉の創出、③MY95,000発のコンプリート機能の搭載を挙げ、②は通常遊技状態とc時短を組み合わせる事で新感覚のゲーム性を実現、パチスロのAT機におけるチャンスゾーンやゲーム数管理システムのような機能と例えた。スマスロについては①有利区間上限ゲーム数の撤廃、②MY19,000枚のコンプリート機能搭載とし、両理事はスマート遊技機に搭載されるコンプリート機能について、トラブルを防止するためにも作動前には事前に液晶画面で報知し、上限に達した場合は「遊技終了」と表示され遊技が停止する機能と説明し、今後は小冊子等でも周知していくとした。
スマート遊技機がもたらす可能性についてプレゼンを行った日電協の里見治紀理事は、遊技性・遊技環境の向上や依存対策、不正対策、感染症対策などあらゆる面で優位性を持つスマート遊技機のメリットを語り、短中期・中長期・次世代とステップ毎にキャッシュレス化や業界DXの普及などの実現を目指すシステム構築について説明した。
「スマート遊技機は遊技産業の救世主か」をテーマとしたパネルディスカッションでは、営業者側の代表として全日遊連の阿部恭久理事長が「スマート遊技機が救世主になれるかという点では、現在コスト負担が一番大きい遊技機価格にはご配慮いただきたい」と求めたほか、スマート遊技機については「依存問題、不正防止、コロナ対策という点では大きな効果があり、従業員の労働環境向上にも期待がもてる。周辺機器も減ることで店舗も簡単に作りやすいという意味でもファン層の拡大に繋がるのでは」と述べた。
代表挨拶で日工組の榎本善紀理事長は「現状コロナ禍で客が戻りきらない状況が続いているが、ゲーム性を向上させたスマパチやスマスロで多種多様な機械が出てくることが客を戻し増やすことにも繋がるはず。オフラインの業界をオンラインへ、デジタル化へと進化させるシステムが今後出てくるが、時代に合わせた進化を遂げるためにホールとメーカーで協議しながら未来への架け橋になるシステムを築き上げ、スマパチ・スマスロを私たちと一緒に育てていただきたい」と呼びかけ、兼次民喜理事長は、コンビニパチンコ店のような新たな出店形態や、SISで好業績を収めている6.5号機動向に言及しながら「スマート遊技機の普及は市場縮小傾向に歯止めをかけてくれると信じている」と期待を示した。