パチンコ証紙発給枚数、2年連続で大幅減――日工組

日工組(金沢全求理事長)は5月28日、都内千代田区のKKRホテル東京で第54回通常総会を開催。全ての議案を滞りなく可決した。

総会後の祝賀会で金沢全求理事長は「今、ファンの減少が一番の問題だ。我々の提供している機械がファンにとって面白くない、回らない、大当たりの期待がない、遊技料金が高過ぎるなど、と言われている。日工組は答えが分かった以上、逆に回るパチンコを開発していく。回ることでファンは大当たりの期待もでき、安価に遊べ、大衆娯楽として遊技して頂ける。そして、ホール様から見ても、回っても利益が取れる機械を開発していく。その結果、メーカーも、より多く機械を導入して頂ける。このように、皆が幸せになれるようなことを推進していきたい。1個賞球だろうが、3個だろうが、10個だろうが、回らなければファンは遊技しない。今の機械作りではファンに飽きられている。日工組は、パチンコが大衆娯楽という位置付けで、面白い機械を開発していく」と挨拶。より遊技性の高い機種開発の環境作りを推進するとした。

当日は組合関係者ほか、全日遊連の青松英和理事長など、多数の業界団体関係者が来賓として参加。また行政関係者からは警察庁生活安全局保安課の齊藤康裕課長補佐が出席。同氏は同保安課の楠芳伸課長の祝辞を代読し「貴組合は、大当り確率の高い遊技機の開発を促進するため、射幸性に関わる内規を改正するなど、遊技客が少ない遊技料金で楽しめる努力を続けており、私も大変心強く感じている。しかし、依然として遊技機の改造事犯や賞品買取事犯、違法な広告宣伝、賞品提供が後を絶たないほか、のめり込みに起因すると思われる問題が発生するなど、健全化を阻害することが発生しているのも事実。貴組合を含め業界が一致団結して、国民から親しまれる健全な娯楽になるための取り組みを強力に推進されることを心から期待する」と述べた。

事業報告書によると、同組合のパチンコ機の証紙発給枚数は約207万枚(平成25年4月~平成26年3月)で、前期比で約32万枚減となった。一方のパチスロ機の証紙発給枚数は約46万枚。前期比で約15万枚の増加となっている。特にパチンコ機の販売不振が問題視されており、同組合では「コスト面の軽減対策が課題」とした。

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