公益財団法人日本生産性本部余暇創研は9月28日、ビジョンセンター永田町において「レジャー白書2021」の記者発表会を開催。余暇創研の長田亮主任研究員と、桜美林大学ビジネスマネジメント学群の山口有次教授が概要を説明した。
「レジャー白書2021」によるとパチンコ参加人口は前年比180万人減の710万人。参加率も前年から1.7ポイント減少して7.2%となり、年間平均活動回数は29.5回で前年比2.2回の減少、年間平均費用は8万9,500円で前年比13,900円の減少となった。市場規模も5兆4,000億円減の14兆6,000億円といずれも過去最低値にまで落ち込み、白書では「近年の縮小傾向にコロナ禍が重なり、前年比27.0%という過去最大の大幅減となった。8年連続の減少である。ぱちんこ営業所の数は6.3%減少し、これまで伸びてきた大規模店の伸びも止まった。遊技機設置台数も、ぱちんこ機が10年連続、回胴式遊技機が4年連続で減少した。極めて厳しい状況が続く」と記している。
一方、余暇市場全体の規模は55兆2,040億円で、前年比23.7%の減少。2019年までの成長基調から一転、長期化するコロナ禍で余暇市場の落ち込みは大きかった。
2020年における参加人口の上位4種目は、①動画鑑賞(レンタル、配信を含む)、②読書(仕事、勉強などを除く娯楽としての)、③音楽鑑賞(配信、CD、レコード、テープ、FMなど)、④国内観光旅行(避暑、避寒、温泉など)だった。巣ごもり需要で在宅レジャーの参加人口が上位を占め、特に動画鑑賞は390万人増の3,900万人となり初の参加人口首位となった。
パチンコ・パチスロが属する「娯楽部門」は、公営競技の好調が続き、特にボートレースと地方競馬が大きく伸び、巣ごもり消費でテレビゲームとソーシャルゲームが増加。一方で飲食(外食、喫茶店・酒場・バー等)、カラオケボックス、パチンコ・パチスロ、ゲームセンターは大きく落ち込んだ。
調査は2021年1月~2月にかけてインターネット調査により、有効回答数は3,246人(全国15~79歳男女)。白書は10月4日に発行予定。