●CRAナカムラのぱちんこ泰然自若188
いやー新しい牙狼が大人気みたいで、中古価格が250万までいってるとか。
( ゚Д゚)すごいねー!
人気機種が出てくるのは業界にとって非常にありがたい事で、最近では源さんがこれに近い値動きをしてましたね。まぁ両者とも射幸性ありきのスペックなんですけど、お客さんを見てると牙狼は源さんほど「一発狙いのみのヒット&アウェイ」じゃない感じが見て取れて、これは長期政権を築きそうな感じがしますね、はい。
さてさて、今週はそんな「過去に長期政権を築いた機種」について語らせてもらいましょうそうしましょう。
パチンコでは何と言っても「海」が堅いんですが、その海の元祖である初代海物語。パチンコ暗黒時代である「5回リミッター規制」がかかっていた頃の末期に登場しました。
前身機はギンギラパラダイスというCR時代になる前から最前線で頑張ってきた権利モノである。ほぼ正方形だったギンギラパラダイスの小さい液晶画面を、そのまま横長液晶に合わせて縦横比無視で横に引き伸ばしてサイズアップ、さらに画面が大きくなったのに補正無しの画像が粗いままブッ込んでくるという……いわば「超手抜きマシン」だったのは皆さん知ってましたか?
ちょっと前のブラックのタイムスリップモードか何かで見たことある人は多いでしょうけど、それぞれのキャラクター(①タコ②ハリセンボンetc)って、ギンギラパラダイスでは縦横比2:3くらいで丸っこかったんですよ。なんならマリンちゃんもギンギラパラダイスの時はスリムだったのに、海物語では恰幅良くなりましたからねww
液晶だけで言うと他の機種の方が断然キレイだったし、初めて見た時は…
( ゚Д゚)三洋ヤケクソかっ!
と思ったくらい。
当時の三洋は面白い面白くないは別にして、他のはちゃんと当時の技術水準で作ってたのに、なぜかこの海物語はヤケクソモードだったのを覚えている。三洋内部でどんなドラマがあったか分からないが、期待はされてなかったと思われる。
だって名前からして「海物語」ですよ。今でこそネームバリューは絶大だけど、カッコイイ横文字にするとかも、捻りもなにも何もない。ちなみに当時、機種名の「物語」は平和の専売特許みたいな扱いだったのだが、その中での暴挙である。
5回リミッター規制当時、中身のスペックなんてほとんど全機種が誤差くらいの違いしかないので、液晶だけギンギラパラダイスから引っ張ってきて微調整(スーパーリーチが2コマ手前でハズれなくなった等)してそのまま発売なので、開発費としてはとんでもなく安かったんじゃなかろうか。
その後、5回リミッター規制下でも大人気となり、リミッター撤廃と同時にリリースされた焼き直しの「3R」が完全に天下を取る形となった海物語。
まさにヤケクソで目を瞑ってフルスイングしたら、そこにボールが来て場外ホームランをカッ飛ばした感じ。
化物語やまどマギみたいに「抱き合わせの抱かれる方」がヒットしてシリーズ展開されたり、なかなか難しい機械開発ではあるが…案外肩の力抜いて挑んだ方が良かったりする場合もあるようで。源さんもそうでしょ。
でも、ゾンビリーバボーくらい抜きすぎたらダメだけどね、そこはほどほどに。
各メーカーの「渾身の看板機種リリース」が大成功したのって、海を除けばかなり久しぶりじゃない?平和の新しいルパンとか悲惨だったもんね…。
何はともあれ、この牙狼のヒットはパチンコ業界にとって吉兆である。
CRAナカムラ
奈良・愛知・岐阜・広島で店長職を10年歴任。その後、大阪の某チェーン店で統括営業本部長職を経て独立。常に打ち手目線を持ちつつ…と言えば聞こえはいいが、この男自身パチンコするのが三度のメシより好きという重症患者。