余暇進は1月28日、東京都港区のAP虎ノ門・貸し会議室において、令和元年度1月度部会を開催した。
本部会では年頭にあたり笠井聰夫代表理事・会長が挨拶を述べたほか、今年1年の業況判断に資する情報を共有するべく、ダイコク電機DK-SIS室長の片瀬宏之氏が「DK-SISデータに見る2020年~激動の年を生き抜くために~」との演題で講演した。
笠井代表理事・会長は「昨年1年を振り返ると依存問題への対応や遊技機規則改正後の影響等、業界にとって厳しい状況が続いた。経済界では今年は大転換の年となると言われている。大転換の詳細はさて置き、東京オリンピック・パラリンピック開催の年であり、明るい年であることを願う。商売繁盛を意味する『三方良し(近江商人の心得:売り手良し、買い手良し、世間良し)』という言葉がある。我々業界にあってはファンや地域社会が満足できるビジネスを展開し続けることが業の安定につながり、どのような状況にあってもこの精神を持ってすれば将来が開かれるものと考えている。会員の皆様にあっては今年も元気に明るい1年を過ごして頂き、また業界の前進に大いに汗を流して欲しい」と挨拶した。
ダイコク電機の片瀬室長は講演の冒頭、規則改正の経過措置期間が残り1年となったことに触れ「今年は本当に大変な年になるだろう。残された旧規則機275万台を入替えていかなければならない。とは言え、この状況を悲観してばかりではいけない。今年は入替戦略など考えることも大切ではあるが、考えたことを迅速に実行してくことがより重要になってくる。本日は皆様に何かしらのヒントとなる話ができれば幸いである」と述べ、営業成績等の動向など直近の市場推移から紹介した。
パチンコ・パチスロ別に貸玉(貸メダル)料金毎・タイプ区分毎の営業成績の動向を紹介しつつ、昨年10月の消費税増税以降に見られる貸玉料金への転嫁状況についても報告があった。主にパチスロにあっては1,000円46枚貸しへ変更する店舗が相当数見られ、従来の貸メダル料金帯との営業成績と合わせた動向を示した。
この他、顔認証によるマーケティング調査の結果として、プレイヤーの遊び方として昨年11月中の1ヵ月間にパチンコホールへ来店して、パチンコもしくはパチスロのいずれかしか遊技しない層「単一種別ユーザー」と、パチンコもパチスロも遊技した層「クロスオーバー層」とに分類し、このクロスオーバー層のうち約65%が月に2回以上来店するプレイヤーであることを平均遊技時間等の情報を交えて紹介。また、このクロスオーバー層ではパチスロの新規則機が普及するにともない、パチンコへの遊技頻度が増えることが予想されるため、この層を意識した種々の取り組みが重要となるだろうと話した。