東京都遊技業協同組合の定例理事会が、7月25日に都内市ヶ谷の遊技会館で行われた。
当日は理事会に先立ち、先の参院選で遊技業界後援のもと出馬した尾立源幸氏が結果報告に訪れ、「私の力不足で皆様のご期待に応えることができなかった」と落選を報告、支援への感謝とお詫びを伝え、深く頭を下げた。
尾立氏は第25回参議院議員通常選挙で自民党公認として全国比例区に出馬、遊技業界も「おだち源幸遊技産業後援会」「全日本遊技産業政治連盟」を中心に応援していたが、得票数9万2,800余票で落選した。
尾立氏は「この度の選挙戦では、阿部理事長を先頭に都遊協の皆様に大変なご支援をいただきましたこと、しかしながら私の力不足で皆様のご期待に応えることができなかったことに、お礼とお詫びを申し上げたいと思います。今回、短期間で皆様のお力を総結集していただきました。大変感謝申し上げます。全国を回らせていただきまして、遊技産業の果たしている役割を拝見し、知ることができて本当に良かったと思っています。全国9万3,000票近い方々からご支援をいただきました。とりわけ東京では1万1,842票と大きなご支援をいただきました。私の想いとして、こうやって絆を作らせていただいた遊技産業の皆様に今後、何かの形でお役に立てればと思っています。改めて多大なるご支援に感謝申し上げますとともに、本当に申し訳ございませんでした」と述べた。
おだち源幸遊技産業後援会の会長でもある阿部恭久理事長は、「残念な結果となったが、我々も下を向いたままでは何事も変わらない。業界を守ることが一番大切だと思っている。選挙翌日には後援会役員が自民党に赴き、幹事長室にもご挨拶をしてきた。幹事長からは『半年足らずの期間で、あともう少しの所まで善戦した』と労いの言葉をいただいた。これからは今回の結果を真摯に受け止めて、自民党との関係を築いていくことを進めたい。早急に風営法議連を開催していただき、4月に議連が出した提言書に対して、(警察行政から)回答していただけるよう準備をしているところ」との意向を示し、「本日の議題である全日遊連の提言もそうだが、今後、業界は変えていかなければならないこと、考えていかなければならないことが多々ある。皆さんと議論しながら、業界が少しでも良くなるよう、ファンに喜んでいただける遊技環境を整えていきたい」と述べた。
理事会では、特別協議事項として全日遊連の「今後の遊技環境に関する提言」に関する都遊協の対応について、執行部会や各ブロック協議会での意見を報告しながら、理事会出席者からも活発な意見を求めた。
提言は、今年10月に予定されている消費増税に伴い、6月20日付で全日遊連内の消費税対応プロジェクトチームがまとめたもので、以下の4つの提言を行っている。
1.消費税を適正に加味したうえで、市場価格との等価となる個数(枚数)で交換する。
2.出玉率100%以上の営業形態確立を目指す。
3.ホールと遊技機メーカーが一体となり、お客様が手軽に安心して遊べる遊技環境を整える。
4.「消費税問題はホールの適正な粗利を圧迫する」という観点から、ホール経営の安定化を図るための施策の一環として、貯玉・再プレイシステムの見直しを図る。
都遊協では、今理事会までに各地区組合ごと、この提言への対応や意見を議論し、まとめるよう求めていた。
当日、出席者からの意見では、隣接県との差異がない営業形態が望ましい、現行の再プレイシステムは手数料が取れず、それこそホール経営を圧迫するので廃止すべき、などの意見が交わされた。
議長を務めた小島豊副理事長は、「そもそも提言になる前提の理解が違っていたり、現場における営業上の課題もクリアされてない中での対応にはリスクがあるのではないかという声もある。中長期的な方向性としては、遊べる環境を目指すにしても、そこに向かうまでのタイムスケジュールのようなものがはっきりすれば、もっと具体化した意見が出てくるのだろう」と話していた。
都遊協では理事会の意見も含め、改めて地区組合で議論を行うこととした。
このほか、報告連絡事項では各委員会報告等がなされ、先般、第14回社会貢献大賞を受賞した鳳企業「新宿アラジン社会貢献活動」事業と、最終審査ノミネート賞を受賞した安田屋「㈱安田屋社会貢献活動」事業を報告した。
また、青年部会からは、「東京パチンコボランティア基金」による新助成制度の中間報告が行われ、3名の助成状況を報告した。