【コラム】パチスロ「S聖闘士星矢 海皇覚醒SP」/設定調整のススメ

●設定調整のススメ③
皆さんこんにちは。設定師@飯田です。

今回も今後の主軸となっていくであろう6号機を取り上げてみたいと思います。現在は稼働も低下しきっていますが実は今後、価値が高まっていくと考えている「S聖闘士星矢 海皇覚醒SP」(三洋物産)を見ていこうと思いますので、最後までぜひ読んでみてください!

まずは弊社の実績集計値を見てみましょう。

※集計期間:2019.1.7~2019.6.7(導入5ヵ月)

設定  使用比率 平均投入 出玉率 コイン単価
73.3
8,483
97.4
3.53
5.5
10,020
97.9
3.43
13.1
9,983
99.9
2.12
5.4
19,226
103.7
1.03
1.1
21,785
104.7
0.65
1.6
26,498
106.2
0.40

注目すべきはやはり平均投入枚数です。

パッと見ただけでこんな事あるか!?と、思ってしまうほどに設定③と④を境に投入枚数の格差が圧倒的に出てしまっています。

これは機械の性能によるものである事は間違いないのですが、これほどまでにあからさまとは、驚きを隠せないレベルですね。

更に注目は、偶数示唆や①否定示唆の影響でしょうか?設定②の平均投入が設定③よりも高い実績が出ています。こういった実績からもやはり偶数設定の使用がメインになりそうですね。

さてこれらデータを見て、皆さんはどんな設定の組み合わせが良いのか?イメージ湧きますか?

もちろん、バラエティに1台のみの設置だと設定は使いづらいでしょうが、1台でもちゃんと設定②を使っていますよね?売上も粗利も設定①と大きく変動しないうえ、投入枚数は高いわけですから、設定②を使わない理由がありません。設定③よりも投入があって、売上も粗利も高いわけですし。

話を戻します。これら実績データからも通常営業時のベースは設定②が基本となります。そして冒頭にも書いたように、設定④から上の設定に関しては、圧倒的な稼働率を誇ります。

ポイントとして使わなければいけない設定はもうお分かりですね。

設定④です。使用比率を見ても、設定④は意識的に使っているホールさんが多い状況です。また、平均投入、出玉率、コイン単価と、どれをとってもバランスが取れている唯一の設定です。

「Re:ゼロ」のコラムでも、設定④の使い方が重要だとお話ししました。ノーマルタイプだと設定③が重要なんですが、その件についてはまた機会があればお話しします。要は一般的に中間設定と呼ばれている設定③や④の使い方が設定調整においては非常に重要なカギとなるわけです。

私も稼働の主軸となる機種に関しては、昔から設定は6段階の機種でお願いをしていました。

5.5号機や5.9号機の時代では、設定4段階が圧倒的に増えたのですが、これは業界内の事情もあって仕方なかった部分もありますので否定はしませんが、これからの6号機時代は、設定調整が稼働や自店の信頼度を上げるために必ず必要な要素になってきます。

ぜひ複数台の導入をご検討される新台、並びに中古も当てはまりますが、設定6段階と言う前提は可能な限り採用頂けたら幸いです。

続いては出玉率を見てみます。設定③までは100%を切る実績となっており、通常営業からでも積極的に使いやすい事が分かります。

しかし設定④からは、出玉率もきっちりと高まっています。これは出玉実績からも、AT確率の軽さを表しているものであると推測します。ですが、出玉率はあくまでIN・OUTの平均値なので、もう少し違った視点で設定の使い方を検証してみます。
各設定の勝率の集計値を出してみましたので確認してみましょう。

勝率 ※差枚数±0を起点に勝率算出

設定① 33.67%
設定② 37.37%
設定③ 37.63%
設定④ 60.28%
設定⑤ 73.57%
設定⑥ 88.72%

これも面白いですね。

設定③以下の勝率と、設定④以上の勝率も平均投入と連動しているかのように大きな格差が出ています。この格差が、自店のお客様に与える信頼度の高さだと思ってください。

もちろん毎日高設定を使う事は叶いません。しかし、1週間に1度でも設定④や⑤⑥と言った高設定を使う事により、33%しかなかった信頼度が40%にも50%にも
上昇させることができるようになります。

スペックの低下した6号機時代では出玉率ではなく、勝率の管理でも設定調整ができるようになると、より優れた稼働・売上・粗利の管理ができるようになると思います。

結論ですが、本機では設定②と④の使い方で大きく稼働が変化していきます。等価エリアではやはり設定④は使いづらいと思いますが、設定①②③との組み合わせによって、うまく運用ができるようになりますので、ぜひチャレンジしてみてください。

今回は設定示唆要素は取り上げませんが、豊富にありますし、プレイヤーも気にして遊技しています。

また、本機は設定の打ち替え(リセット含む)の判別が非常に容易になっているうえ、打ち替えと据え置きでは、圧倒的に打ち替えた台の方が稼働すると言う実績が出ています。この点も朝一や放出日の集客や稼働に影響を与えますので、敢えて対策をせずに、お客様にも設定の打ち替えをしっかり伝える事が大事です。ぜひご活用頂きたいと思います。

参考設定配分

通常営業1 ②②②②②② シミュ出玉率  97.9%
通常営業2 ②③②③②③ シミュ出玉率  98.9%
通常営業3 ②④②②②② シミュ出玉率  99.5%

放出営業1 ⑤②④②②⑤ シミュ出玉率 102.3%
放出営業2 ④②④④④② シミュ出玉率 102.5%
放出営業3 ②④⑥④②② シミュ出玉率 102.6%

※シミュシミュレーションソフト「Mode Master Pro」計算値引用

注)設定配分については正解があるものではありませんし、設置台数によっても大きく変化します。数値については、あくまで実績から導き出したシミュレーション値ですので、その通りになる保証はございません。

※突然ですが、やむを得ない事情により、今回で最後のコラムとなります。短い間でしたが、お読みくださいました皆様、ありがとうございました!

■プロフィール
飯田 信一
㈱メイドインサービス 取締役営業本部長
パチスロ運営のコンサルティグ業務(営業計画、導入台・撤去台選定、配置図、設定調整など)、セミナー講師、遊技機メーカーの開発・販売支援など、ホールとメーカーの両サイドから業界を盛り上げる業務に従事。パチスロ運営・設定調整でお悩みのホール様のほか、遊技機メーカー様からの試射評価のご相談もお待ちしております。
Mail:iida777@assystem.co.jp
http://made-in-service.com/

©車田正美・東映アニメーション

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