一般社団法人遊技機リサイクル協会(小田精一代表理事)は2月25日、都内文京区の東京ドームホテルにて「第8回定時社員総会」を開催した。
総会の冒頭、挨拶に立った小田精一代表理事は「宮城県遊協と沖縄県遊協が新たに参加したことで加入県遊協は28となった。残された任期で何とか今以上に参加地区の拡大を図りたい」と述べた。また「この業界の状況を反映しているように回収台も落ちている。回収率を下げ止まりするには、やはり各県遊協にご理解頂くとともにシステム参加をお願いしたい」と同協会を取り巻く現状について言及し、会員間のさらなる一致協力を呼びかけた。
議事は、平成26年度事業・決算報告、平成27年度事業計画・収支予算など、上程された議案はすべて原案通りに可決承認。事業報告によると、平成26年度の同協会システムによる遊技機の回収台数は、パチンコ19万1,673台(前年比33%減/94,310台減)、パチスロは6万7,717台(前年比14.1%減/11,135台減)となった。また事業計画では、①パーツリサイクルの促進、②地球温暖化防止対策への協力、③障がい者自立支援及び高齢者支援を三本柱に、引き続き各遊技機メーカーや各都府県方面遊協に対し、協会システムへの参加を推進していくとした。
総会後に開かれた記者会見では、平成24年度に発覚した当協会指定リサイクル業者の不正解体処理費請求事案について、2年4ヶ月に及んだ裁判が和解で収束した経緯を改めて説明があった。裁判所からの和解条項には、被告(当協会)は原告(指定業者)に対し和解金4,000万円の支払い義務を認めること、原告は被告に対し預かり中の使用済み遊技機20台が一般向け中古遊技機販売店で中古遊技機として販売されていたことについて謝罪するといった内容が示されており、この件について小田代表理事は「勝ち負けよりも我々は一部の不正を認めさせたという結論で収束したつもり。処理法や契約上の問題も含めて監督不足であったことも認識している。当然指定する際にも事前調査が必要だったのかもしれない。業界としてできるのは解体基準をいかに統一し、厳しく取り組んでいくか。至らなかった点を反省するとともになるべく早く統一した解体基準を構築し、強固としたシステム作りをしていきたい」と今後の課題を述べた。