全日遊連(阿部恭久理事長)は1月20 日、都内港区の第一ホテル東京で全国理事会を開催。IR法案の成立に伴う遊技関連の依存問題の対応に関し、同組合として専門チームの立ち上げを決めた。
阿部恭久理事長は理事会冒頭に挨拶。まず、検定機と性能が異なる可能性のあるぱちんこ遊技機に関する問題については「昨年内の遊技機完全撤去に向け、それこそ身を削るような努力を組合員の皆様にお願いした。遊技機の回収・撤去に際しての、組合員の皆様のご理解、ご協力に対し、改めて心から感謝申し上げる次第。ほぼ100%に近い数字の遊技機を回収・撤去することができた」と、組合員の協力に感謝の意を述べた。
またパチンコ業界にとって喫緊の課題として浮上した“のめり込み問題”については「昨年12月15日に、執行部で沖縄県のリカバリーサポート・ネットワークを訪問し、西村代表と意見交換を行ってきた。その中で、業界全体で現在の危機感を共有し、のめり込み問題に対する取り組みを更に強化していかなくてはならないと実感したところである。ぱちんこは、ギャンブルと一線を画す遊技であり、国民から愛される大衆娯楽としての位置づけを明確にしなくてはならない。今後、業界に対する国民からの注目は増し、世論は更に厳しくなることが予想される。私たちが胸を張って『ぱちんこは、日本が生んだ大衆娯楽である』と説明ができる環境を構築していかなくてはならない」と語り、問題に対応するため新たに「遊技関連依存問題検討プロジェクトチーム」(※仮称)の立ち上げを提案し、その後の理事会で承認を受けた。
理事会後の記者会見で阿部理事長は専門チーム設立の狙いについて「IR法案ができ、依存症問題の話が関係閣僚会議でも出てきている。これに対して業界が迅速に対応できる体制をとっておかないといつ何時なにが出てくるかわからない。これに対して先に対応できるように準備をした」と説明。また今後の活動については「何も決まっていない」としつつも、「パチンコは、カジノと違ってギャンブルではないこともアピールする必要もある。そのため、我々は遊びを変えていかなければならないし、メーカーも今までと同じ機械を出し続けたのであれば、そこは変わらない。今までとは違った遊び方ができる環境を整えていくことが求められていると日工組にも話したし、そういう形で進めていきたいと今日の理事会でもお話させて頂いた。大事なのは国民にどう理解を得るかということ」と話した。