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『遊技日本』

回収対象機 年内撤去は警察の要請/警察庁保安課・津村課長講話

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続いて、射幸性の抑制に向けた取組の推進についてであります。

現在、業界を挙げて射幸性の抑制に向けた取組が進められているのは御承知のとおりです。

日電協が、回胴式遊技機について、ART機能を主基板に移行することとし、この基準に合わない遊技機については、昨年12月から販売しない方針を取り決めました。また、日工組が、ぱちんこ遊技機について、大当たり確率の下限を400分の1から320分の1に引き上げることとし、この基準に合わない遊技機については昨年11月から販売しない方針を取り決めました。

全日遊連が、日電協及び日工組が定めたそれらの基準に該当しない遊技機について、原則として認定申請を行わないこととし、あわせて、各営業所において当該遊技機の設置を減らしていくための目標値を定めました。そして、業界関連6団体名による「高射幸性遊技機の取り扱いについての合意書」を策定し、全日遊連の自主規制を5団体で支援していくことを合意し、この合意は、パチンコ・パチスロ産業21世紀会としても賛同されていると聞いております。

さらに、製造業者団体としては、大当たり継続率や傾斜値に関する新たな基準を設けるなど、この6団体合意にとどまらない射幸性の抑制策を引き続き推進しているところでもあり、市場に出回る遊技機の射幸性が段階的に落ちていくことが期待されるところであります。

新しい基準に該当しない遊技機に関しては、本年12月1日を期限に定められている削減目標値を確実に達成できる状況となっていると報告を受けています。しかし、回胴式遊技機に関しては、6団体合意において「メーカー団体が特に高い射幸性を有すると区分した遊技機については、ホールはこれを優先的に撤去する。」とされているにもかかわらず、必ずしもそのような状況にはなっていないということに関しては極めて残念です。

こうしたことを踏まえれば、本当に市場から射幸性の高い遊技機が姿を消し、適度に射幸性が抑えられた遊技機に入れ替わり、遊技客がポケットマネーの範囲内で楽しんで帰ることが広く当たり前となる状況が実現するかどうかについては強い懸念を抱かざるを得ません。

例えば、各製造業者において、取り決めた基準の範囲内で、知恵を絞って、今までと同じように、偶然性やいわゆる吸い込みやすさにこだわるなど、結果として遊技客の費消金額や獲得賞品の総額が過大になる遊技機造りを目指すのであれば、状況の改善は見込まれません。また、各営業所においても、取り決めた撤去目標を定めていながら、許された期限の中でぎりぎりー杯まで射幸性の高い遊技機を設置し続けようとするならば、仮に製造業者が新たに射幸性の低い遊技機を新たに製造・販売したとしても、その遊技機が市場に出回ることは期待できません。その意味で、各業界団体が取り決めた事項が、単に取り決めただけで終わるのか否かは、今後の各製造業者、各営業者の姿勢や具体的な運用如何に懸かっているものと思いますが、この現場単位の動きを実際に在るべき方向に動かしていくことこそ、各業界団体が力を発揮すべきところであると考えております。

皆様にありましては、各業界団体が実行に移すものとして取り決めた取組に対し是非とも積極的に対応していただくとともに、その取組の趣旨を御理解の上、個々の運用においても、各営業所単位で積極的に射幸性の抑制に向けた取組ができるよう創意工夫を疑らしていただき、一方で、業界団体の一つである余暇進として独自に射幸性の抑制に関する対策や目標の設定をすることも選択肢に入れながら、幅広く、効果的な射幸性抑制策を検討・実行していただきたいと思います。

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