国税庁がこのほど発表した「平成27事務年度における法人税等の調査事績」によると、不正発見割合の高い業種で「パチンコ」はワースト3位、1件当たりの不正所得金額の大きな業種ではワースト2位となった。
「パチンコ」の不正発見割合は32.7%で、前事務年度比で3.2%増加。ただし、順位は前回のワースト2位から1つ下がった。なお、今回の調査でワースト1位となったのは「バー・クラブ」で、不正発見割合は66.3%と「パチンコ」の倍以上の数値となった。
1件当たりの不正所得金額の大きな業種では、「パチンコ」は4,894万6千円で前年より827万円減少(前事務年度は5,721万6千円)。順位は、前回のワースト1位から1つ下げワースト2位となった。なお、1位は「民生用電気機械器具電球製造」で、「パチンコ」を大きく上回る7,608万円となった。
平成27年事務年度においては、大口・悪質な不正計算が想定される法人など調査必要度が高い法人9万4千件(前年対比98.4%)について実地調査を実施。このうち、法人税の非違があった法人は6万9千件(同99.1%)。その申告漏れ所得金額は8,312億円(同101.0%)、追徴税額は1,592億円(同93.3%)となった。
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■不正発見割合の高い5業種(法人税)
順位 | 業種目 | 不正発見割(%) | 不正1件当たりの不正所得金額(千円) | 前年順位 |
1 | バー・クラブ | 66.3 | 14,388 | 1 |
2 | 大衆酒場、小料理 | 43.1 | 6,097 | - |
3 | パチンコ | 32.7 | 48,946 | 2 |
4 | 自動車修理 | 29.3 | 2,889 | 8 |
5 | 廃棄物処理 | 28.9 | 17,647 | 4 |
■不正申告1件当たりの不正所得金額の大きな5業種(法人税)
順位 | 業種目 | 不正1件当たりの不正所得金額(千円) | 不正発見割(%) | 前年順位 |
1 | 民生用電気機械器具電球製造 | 76,080 | 11.3 | - |
2 | パチンコ | 48,946 | 32.7 | 1 |
3 | 水道 | 38,362 | 12.2 | - |
4 | 輸入 | 28,485 | 11.9 | 6 |
5 | 自動車・同付属品製造 | 24,778 | 13.3 | 4 |