セガサミーHD決算は減収減益で着地、「スマスロ北斗の拳」の反動減と主力タイトルの販売延期で

セガサミーホールディングス

セガサミーホールディングスは5月12日、2025年3月期の決算を発表。売上高4289億48百万円(前期比8.5%減)、営業利益481億24百万円(同16.8%減)、経常利益531億14百万円(同11.1%減)、純利益450億51百万円(同36.3%増)だった。遊技機事業における反動減の影響が大きく、前期比で減収減益となった。

遊技機事業の売上高は971億5百万円(前期比27.1%減)、経常利益は209億77百万円(同50.0%減)。前期に販売が好調だった「スマスロ北斗の拳」の反動減に加えて、製品力向上を図るために、予定していた主力タイトルの投入時期を延期したことが主な要因となり、前期比で減収減益となった。

25年3月期の販売台数は、パチスロ機が8タイトル・86,641台(前期は7タイトル・180,090台)、パチンコ機が8タイトル・99,889台(同4タイトル・88,238台)。

26年3月期は、複数の主力タイトル投入により、販売台数の大幅な増加を見込んでおり、パチスロ機6タイトル・144,000台、パチンコ機6タイトル・104,000台の販売を計画している。また、パチスロ新筐体も投入する。

ゲーミング事業においては、売上高54億51百万円(前期比180.8%増)、経常利益21億86百万円(前期は△4億21百万円)となり、前期比で大幅な増収、経常利益段階でも黒字化した。

ゲーミング機器販売では、米国向けのビデオスロットマシンの新筐体「Genesis Atmos®」対応の「Railroad Riches ™」の販売が好調に推移した。また、「パラダイスシティ」のカジノでは、引き続き日本人VIP客のドロップ額(チップ購入額)が高い水準を維持し、ホテルでも高い稼働率と宿泊単価を維持したことから、2024年1月~12月の売上高及び営業利益が開業以来最高を記録。繰延税金資産の計上等もあり、持分法取込額は想定を上回る利益貢献となった。

なお、25年3月期のゲーミング機器の販売台数(北米+アジア)は1,310台(前期は563台)、新規設置台数(北米+アジア)は1,652台。期末リース稼働台数(北米)603台だった。26年3月期の計画では、販売台数1,217台、新規設置台数2,569台、期末リース稼働台数1,704台を見込んでいる。

エンタテインメントコンテンツ事業の売上高は3215億75百万円(前期比0.6%増)、経常利益は418億86百万円(同35.9%増減)。コンシューマ分野においては、フルゲームのリピートタイトルや、欧州スタジオが手掛けるタイトルの追加ダウンロードコンテンツの販売が好調に推移した。映像分野においては、「ソニック」シリーズの映像作品、劇場版「名探偵コナン」のヒット等が貢献し、増収増益となった。

26年3月期は、パチスロ機において複数の主力タイトル投入を予定している遊技機事業が牽引することで、売上高4750億円(前期比10.7%増)、営業利益530億円円(同10.1%増)、経常利益560億円(同5.4%増)、純利益375億円(同16.8%減)の増収増益となる見通し。

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