日工組は4月8日、都内中央区の日工組会議室にて、令和7年7月7日から導入開始となる「LT(ラッキートリガー)3.0プラス」について記者発表会を開催した。
主催者を代表して登壇した盧昇副理事長はLT3.0プラスについて、「e機におけるLT」と「P機とe機の時短の使い方」の2点が大きく進化したことを強調。「e機に特化して、より魅力的な出玉の波の創造したことで、お客様とホール様に一層のご満足を提供できるものと自負している。ある調査では、LTの認知度と遊技希望率がいずれも60%を超えており、大きな期待をいただいていることを実感している」と述べ、多彩なLTのゲーム性を搭載した遊技機が各社からリリースされる予定と今後の見通しを語った。
さらに、飛躍的にゲーム性を向上させるLT3.0の“プラスα”の時短機能については、「いわゆるRUSH中や通常中において、出玉だけではないより楽しい遊技の時間を提供できるもの」と説明。高射幸化が進む現状を懸念し、ミドルタイプではなく、ライトミドル~ライト帯に搭載することで既存の遊技機への不満点を解消するとした。これにより、ライトミドル帯の活性化や、射幸性に頼ることなく市場のラインナップを豊かにしたいとの考えを示した。
日工組が明らかにしたLT3.0プラスの概要は、以下の通り。
1 LT機の条件変更(e機)
LTによる獲得出玉が占める割合を全体の2/3から4/5以下に、初当たりを含む獲得出玉期待値を3,200個未満から6,400個未満に変更。これによりLT突入率が大幅にアップし、「図柄揃いしない大当たり」いわゆる「チャージ当たり」の搭載が不要になるなど、遊技仕様の自由度が向上した。
2 時短の性能仕様変更(P機・e機共通)
これまで大当たり図柄やc時短のみでしか決定できなかった時短(回数)が、確変や時短の有無といった遊技状態と、滞在していた時短の性能によって決定することも可能に。この進化により、無限の可能性を秘めたゲーム性の拡充が期待できる。
3 今後の実現可能なスペック
CZの搭載により、新たなRUSH突入ルートや様々な移行契機搭載でゲーム性が飛躍的に向上。CZによって発生する低確率、高確率それぞれの状態でRUSH突入割合が変化するだけでなく、例えば3,000個×70%ループの仕様を、CZ中にRUSHを引くことで1,000個×90%ループ仕様へと性能を変えることも可能に。
性能が異なるRUSHを多数搭載することも可能。大当たりする毎にRUSH中の継続率を徐々にアップさせるだけでなく、継続率は変えないまま大当たり出玉をアップしていくこともでき、RUSH性能だけでなく、大当たりする毎にST機とループ機の性能が入れ替わるなどゲーム性の多種多様化が期待できる。
CZについて、清原賢二技術委員長は「当初はシンプルな使い方に始まり、慣れてきた段階で各社が様々なアイディアを駆使し、驚くような遊技仕様が出てくると確信している。無限の可能性を秘めたゲーム性で、新たなパチンコ市場を開拓していく」と意気込みを述べた。
最後に、プロモーション戦略を語った新井宏明広報委員長は、「メーカーにとってスペックは高い機密性がある。ジレンマもあるが、各社規格の中でどう開発していくか、我々メーカーは皆ワクワクしている。業界イメージアップとファン人口拡大が広報委員会の役目であり、今まで以上に業界を盛り上げていきたい」と挨拶し、LT3.0プラスの導入に合わせ、PR動画や動画広告、SNSキャンペーンなど展開していくことを発表した。