ダイコク電機は12月19日、TCFD(気候変動関連財務情報開示タスクフォース)の提言に賛同を表明した。また、企業等の環境関連の戦略や取組みなどを評価・認定する国際的な非営利団体CDP(本部:イギリス・ロンドン)から、気候変動対応への取組みで、マネジメントレベル「B-」に認定されたことを発表した。
現在、気候変動問題は世界共通の課題であり、日本国内でも企業の気候変動への取組みや影響に関する財務情報の開示への関心が高まっている。
同社でも、気候変動課題を重要な経営課題と認識し、TCFDの考えに基づき、気候変動課題が事業活動に与える影響について検証を進めてきた。同社は、環境に配慮した製品や再生可能エネルギーの利用などに取り組むことで、CO2排出量を削減し、気候変動への緩和に寄与したいと考えている。また、同社のTCFD提言に準拠した取組みは、CDP「気候変動プログラム」において、初参加ながらマネジメントレベル「B-」の評価を受けた。
今後も同社では、「気候変動問題が企業経営においてより重要な課題になるという認識のもと、気候変動等への対応およびCO2排出量削減を推進し、『持続可能な社会の実現』に向けた取り組みを進めていく」としている。
TCFDとは、G20の要請を受け、金融安定理事会(FSB)により、気候関連の情報開示及び金融機関の対応をどのように行うかを検討するため、設立された「気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)」を指す。TCFDは2017年6月に最終報告書を公表し、企業等に対し、気候変動関連リスク、および機会に関するガバナンス、戦略、リスク管理、指標と目標の項目について開示することを推奨している。
CDPとは、国際的な非政府組織(NGO)であり、投資家、企業、国家、地域、都市が自らの環境影響を管理するためのグローバルな情報開示システムを運営している。2000年に設立され、現在では130兆米ドル以上の資産を保有する680以上の投資家と協力し、資本市場と企業調達を利用して企業の環境への影響を明らかにし、温室効果ガスの排出削減、水資源の保護、森林の保護を行うよう動機付ける先駆者となってきた。2022年には、世界の時価総額の半分に相当する18,700社以上、1,100以上の都市、州、地域を含む、世界中の約20,000の組織がCDPを通じてデータを開示している。