東京都遊協は4月27日、都内新宿区の遊技会館にて4月の定例理事会を開催した。
冒頭の挨拶で、阿部恭久理事長は「新年度が始まったわけだが、業界はまだまだ厳しい状況が続いている。この状況をどういった形で打破していくかを考えなければならないが、そのためには業界が一つになり、国民の先入観を変え浸透させるための組合活動も必要」と述べ、組合運営に理解と協力を促した。
議決事項は、2022年度通常総代会への提出議題や金賞品提供価格の下限の他、都留文科大学の早野慎吾教授によるギャンブル等依存問題に関する調査研究を広く一般に知ってもらうための「一般書発行企画」を決議。「そんなにパチンコが悪いのか―懲りる文化と懲りない人たち―(仮題)」は、「パチンコがギャンブル依存症元凶率8割」などといった世間での偏った報道に対し研究者が異論を唱えるもので、ギャンブル依存症の真実を啓蒙しながら業界が経済や雇用で社会貢献していることを理解してもらうことが目的。「各ギャンブルと依存症」「パチンコの実態」などで構成した新刊書を発刊することを承認した。
当日は議事に先立ち、四谷税務署の矢田公一署長を招き、3年ぶりとなる税務研修会も実施された。矢田署長は不正発見割合の高い業種、1件あたりの不正所得金額の大きな業種10業種の推移を解説し、近年パチンコ業界がワースト10から外れている現状に対し「日頃の取り組みが表れている。これは適正申告が浸透してきた結果である」と高く評価し、引き続き適正納税への協力を求めた。