2021年に閉店したパチンコ店は637店舗、シーズリサーチが調査結果を公開

パチンコ・パチスロのマーケティングを行うシーズリサーチは、2021年の1年間で閉店(休業含む)した店舗はどの程度あったのか全国的な調査を実施。このほどその調査結果をまとめたレポートを公開した。

レポートによると2021年に閉店(休業含む)したパチンコ店は637店舗。1年間で店舗が最も減少したエリアは関東で昨年比91.7%。次いで、近畿エリア・九州沖縄エリアとなっている。四国エリアは閉店店舗数が16店舗で最も少なく、減少割合も最も少ないエリアとなった。また、1年間で店舗が最も減少した都道府県は三重県で昨年比87.5%。次いで山形県88%、鳥取県88.3%となっている。閉店店舗数が最も少なかったのは富山県で昨年比98.4%となった。

設置台数規模別でみると、閉店した店舗の中で101台~300台設置の中小型店舗が349件と最も多かった。全体でみると500台以上設置している大型店舗より、500台以下の店舗の減少が目立った。また、100台以下の店舗では個人経営の店舗も閉店していく状況がみられ、コロナ禍での遊技客減少や、旧基準機等の撤去問題など設備投資への負担も重なり、資金面での煽りを受けた形となった。

レポートでは法人別の閉店店舗もまとめており、最も閉店が多かったのはガイアで20店舗以上、次いでダイナム、アンダーツリーグループとなった。なお、アンダーツリーは閉店数はそれなりにあるものの、2021年の新店舗が閉店数を上回り結果的に店舗数を増やしており、年々店舗数を増やし拡大する経営が続いている。ガイアは、逆に店舗数が減少傾向にあるだけにM&Aが繰り返される昨今、店舗数の企業ランクに変動が起こる可能性が大きいと推測している。また、マルハンは店舗数が300店舗以上あるなか、閉店店舗数が少なく現状維持となっている。

同社は、「2022年は1月に旧基準機の撤去、遊技機価格の高騰、スマートパチンコ・スマートパチスロ導入に伴う設備投資への負担、長引くコロナ禍での経営戦略など課題は多い」としたうえで、「すでに今年1月の閉店店舗予測をふまえると、昨年より閉店店舗数のペースが上回っており、2022年も厳しい状況が続くことが予想される。特に中小企業店舗への影響が危ぶまれるだけに店舗数の減少は引き続き増加傾向になるだろう」と分析している。

©SeesResearch

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