業況大幅悪化、店舗数減少も影響し厳しい先行き/パチンコDI調査

シーズリサーチは1月11日、2021年12月期の「パチンコ景気動向指数(DI)調査」の結果を公表した。調査はパチンコ業界の景気動向の判定を目的に経営企業を対象に四半期毎に実施している。今回の調査は2021年12月9日~12月27日にかけてファックス及びWEBアンケートにて実施し、54企業、73地域から回答があった。

報告書によると、収益や売上・粗利といった全般的業況は▲79.5ポイント(前回比35.1悪化)へ大幅に悪化した。3ヵ月後は▲67.1ポイントまで回復するが、見通しは厳しいものとなっている。悪化理由は現況、先行きともに「来店客数の減少」がもっとも多く、現況で81.1%、先行きで68.9%。また先行きでは「店舗数の減少」が9.5%と、現況の1.4%から大きく増加している。

パチンコDI調査_全般的業況

全般的業況

稼動状況は「パチンコ」が▲58.9ポイント(前回比37.9悪化)、「パチスロ」は▲87.7ポイント(同14.9悪化)まで落ち込んだ。3ヵ月後は「パチンコ」▲45.2ポイント、「パチスロ」▲90.4ポイントと、パチンコは回復する一方でパチスロはさらに悪化、低迷が続く見通し。

パチンコDI調査_稼働状況

稼働状況

資本投資気運(遊技機)は32.1ポイント(前回比28.7良化)と大幅に回復したが、3ヵ月後には11.3ポイントまで落ち込むが、プラス圏は維持する見通し。資本投資気運(その他設備)は▲20.8ポイント(同0.5悪化)と横ばいとなったが、3ヵ月後は▲34.0ポイントまで落ち込む見通しだ。

今後3ヵ月間の営業施策について増減差(拡大-縮小)で見ると、事業規模は「遊技事業」が▲17.6ポイント(前回比10.3悪化)、「遊技以外の事業」は▲4.1ポイント(同17.3悪化)となり、どちらも縮小する見通し。

遊技機設置台数はパチンコが±0ポイント(前回比5.5悪化)。一方、パチスロは減台意向が続いていることに変わりはないものの、前回からは6.0良化し▲34.7ポイントとなった。また、遊技機購入費用は、「パチンコ新台」が20.0ポイント(前回比4.2良化)、「パチスロ新台」が▲32.0ポイント(同28.4悪化)。中古機については、「パチンコ中古機」が17.6ポイント(同5.6悪化)、「パチスロ中古機」が▲8.2ポイント(同15.3悪化)となった。

販売管理費は、「広告宣伝費(折込チラシ・DMなど)」が▲5.7ポイント(前回比8.1良化)、「販売促進費(外注など)」▲7.7ポイント(同18.2良化)、「固定費」▲30.2ポイント(同0.9悪化)、「人材確保・教育訓練」±0ポイント(同7.0良化)、「設備機器投資(OA機器など)」▲29.4ポイント(同8.3悪化)、「設備機器投資(各台計数機など)」▲28.0ポイント(同21.0悪化)となり、広告宣伝費、販売促進費、人材確保・教育訓練は増やす見通しとなった。

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