日遊協九州支部(新冨雅哉支部長)のパチンコ防災推進部会(山田篤部会長)は11月25日、同支部事務所およびweb会議方式にて「パチンコ店における地域防災に関する勉強会」を開催した。同部会設立後初となる勉強会には、44名(会場:新冨支部長他5名、オンライン参加:39名)が参加し、福岡県警察本部警備部警備課警部 相川大樹氏が「災害の現状及び地域防災について」、ダイナムリスク管理部管理業務担当マネジャーの須藤暁氏が「多発する自然災害に対する対応について」とのテーマで講演した。なお、当勉強会は当初、8月の開催を予定していたが、九州地区において豪雨災害が発生したため延期されていた。
山田部会長は冒頭の挨拶で、「近年、毎年のように全国各地で災害が発生しており、災害発生時には、防災のことを考えなければならないと思うが、実際には、日々の業務に追われ防災対策ができていないというのが現状である。」と述べ、同部会の設立を契機に防災対策を考えていきたいと意気込みを語った。
また、新冨支部長は「パチンコ防災推進部会は、パチンコ産業を取り巻く様々な環境がある中で日遊協西村会長の『パチ
ンコ産業のあるべき姿』に進んでいくとの考えを推進すべく立ち上げた。『パチンコ店が地域にあって良かったね』と言っていただけることは、私達パチンコ産業のあるべき姿だと思う」と勉強会開催の趣旨を述べた。
第一部で登壇した福岡県警の相川氏は、「近年は、毎年自然災害が発生しており、企業による組織的な応急活動は被害拡大防止には大きな力を発揮する」と企業の防災対策の重要性を強調。企業の防災対策・事業継続計画(BCP)、警察の災害警備活動、令和3年8月大雨災害並びに令和2年7月豪雨災害における救助活動など、災害の現状と地域防災について講演した。
第二部では、ダイナムの須藤氏が、事業継続(BCP)の基本方針は「人命を守ること」「事業を継続させること」であるとして、危機管理体制や初動対応フォロー、豪雨発生時の対応、情報収集方法など、同社が取り組む防災対策について具体的に説明。また、災害発生時・発生後の地域との連携の重要性についても言及した。
閉会の挨拶に立った新冨支部長は、講師と参加者への感謝の言葉に続き、「災害は必ずやってくる。待ってはくれない。各企業がきちんと防災対策できるように勉強会を重ねていきたい」と今後の活動に意欲を見せた。
日遊協九州支部・パチンコ防災推進部会は、九州地区で毎年発生する、台風、豪雨、地震など多くの自然災害に対応する必要があったこと、また、日遊協西村会長の「パチンコ産業のあるべき姿に進んでいく」との考えを推し進め、具体化したいという考えのもと立ち上げられた。第1回目の勉強会を2021年11月25日に開催し活動をスタート。今後は順次、部会員を募集し、会を拡大していくとしている。