パチンコ業界に特化したマーケティングリサーチを行うシーズリサーチはこのほど、全国のパチンコ店と遊技者を対象に実施した「12月に導入予定の新台で注目している機種」と「遊タイム機能等に関する調査」の結果を公表した。
「12月に導入予定の新台で注目している機種」では、パチンコ店から見た注目機は、パチンコ機が1位「P真・北斗無双 第3章」(71.0%)、2位「P大海物語4スペシャル」(64.5%)、3位「Pぱちんこ冬のソナタForever」(44.0%)、パチスロ機が1位「アイムジャグラーEX」(68.2%)、2位「パチスロひぐらしのなく頃に祭2」(35.3%)、3位「パチスロ哲也 -天運地力-」(5.0%)となった。これに対して遊技者から見た注目機は、パチンコ機の上位2機種はパチンコ店の結果と同じだが、3位は「P閃乱カグラ2 胸躍る 199Ver.」(14.3%)となった。また、パチスロ機では、1位「パチスロひぐらしのなく頃に祭2」(40.5%)、2位「アイムジャグラーEX」(32.9%)となり、パチンコ店との期待度の差が見られた。
パチンコ・パチスロ全体では、パチンコ店の「あてはまるものはない(=期待する機種がない)」は前月よりも低下。遊技者側でも前月は「あてはまるものはない」が1位の機種を上回っていたが、今月は1位の「P真・北斗無双 第3章」と「パチスロひぐらしのなく頃に祭2」が「あてはまるものはない」を上回っていることから、同社は、年末年始に向けて稼動に対する期待が高まるのではないかと推測している。
「遊タイム機能等に関する調査」では、遊技者に遊タイム機能の認知状況を聞いたところ、7月の調査では約64%だったが、11月には88%にアップした。また、パチンコ店に自店の遊技客が遊タイム機能をどの程度認知していると思うか聞いた設問では、「30~40%」の遊技客が認知していると思う割合が約40%で最も高く、次いで「50~60%」が約35%となった。
遊タイムの遊技動機については、遊タイムが遊技動機になると回答した割合は、7月の約50%から11月には約58%までアップ。理由としては「ハマり台を狙える」が約59%で最も高く、「遊タイム発動での大当たりに期待が持てる」(50.9%)、「規定回数で遊タイムに突入する安心感」(49.1%)、「大きなハマりを回避できる」(39.6%)と続いた。8月の調査では「ハマり台を狙える」「規定回数で遊タイムに突入する安心感」は20~25%程度だったが、遊タイムの仕様が浸透してきたこともあって今回の調査では大幅に上昇した。また、「当りやすくなる」「長時間遊べる」「ゲーム性が面白い」は、7月の調査で25~30%程度だったが、今回の調査では1割以下まで低下している。
パチンコ店に遊タイム機能に対する考え方を聞いた設問では、「スペックやゲーム性の多様化になる」という割合は33%、「稼動への期待」「来店者の遊技へのきっかけ」になると思う割合は1割を超える程度となった。現時点ではポジティブ(思う+やや思う)の割合が高く、「稼働への期待」「来店者の遊技のきっかけ」はそれぞれ約65%がポジティブに捉えている。
また、遊タイム機の周知に関する取り組みでは、「台間機種説明POP」が77.5%、「台上のPOP」(75.5%)、「店内や店頭のポスター」(68.5%)となり、遊技台周辺での周知に関する取り組みが高かった。
同社は、「遊技者への遊タイム機能の浸透がうかがえる。一方で、遊技動機は『ハマり台を狙える』が前回から大幅に上昇しているが、遊技者の理解度によって勝ちへの期待値が変わってしまうことや、自店の客層に変化を伴う要素となりえる場合があり、注意が必要である。また、導入し設置しただけでは、一見他の新台と差別化が図れないため、多くの店舗で遊タイム機であることを周知させる取り組みが行われている。エリアによっては告知が難しい場合もあるが、認知度が高まった今、遊タイム機を上手く活用することで、新しいパチンコ層の取り込みにも期待できる要素となりそうだ」とまとめている。
調査元:シーズリサーチ