日遊協(庄司孝輝会長)は6月18日、都内新宿区のハイアットリージェンシー東京において第31回通常総会を開催した。
総会の冒頭、庄司会長は、新型コロナウイルス感染拡大防止に対する会員企業の協力に謝意を示したほか、改正遊技機規則の経過措置期間延長と、セーフティネット保証5号並びに政府系金融機関・信用保証協会の融資や保証の対象業種入りが実現したことは、厳しい状況のなかにあって一条の光となるものとして、関係者に感謝の言葉を述べた。また、「新型コロナの影響により取組が滞っている依存問題対策、将来的な課題としてキャッシュレスやATなどテクノロジーの進化による社会変化への対応も考えていくべきで、今回の役員改選では、かつてないような難しい問題にも素早く、的確に対応するための能力のある若い人材を積極的に登用する大胆な人事を提案したいと考えている」と理解を求めた。
総会には、正会員309社中230社(出席正会員51社、委任状提出正会員179社)が出席。議案審議では、令和元年度事業報告書及び決算報告書の承認、理事報酬、役員選任に関する件が審議され、役員選任に関する件では、新型コロナウイルスへの日遊協の対応や役員の選出方法、日遊協の在り方などについて意見が出たが、協議の結果、すべて原案通り承認。役員には、庄司会長が再任されたほか、新任4名を含む9名の副会長、新任2名を含む19名の理事が選出された。
議案審議終了後には、庄司会長が経過措置延長の趣旨とパチンコ・パチスロ産業21世紀会による決議の背景について「新型コロナの影響で新規則機への入替が困難になっている状況と、そしてなにより6団体が段階的な入替計画を前提に旧規則機の設置延長を要望していたという要因がある。しかし、旧規則機は本来、ギャンブル等依存問題対策のため、来年1月末までに撤去しなければならなかったもので、経過措置期間が1年延長されたからとは言え、これらの遊技機を業界全体で速やかに撤去していくという方向性には何ら変わりない。警察庁への要望は、ホール、メーカー、販社、それぞれの組合が連携をとりながら、かつてない業界の危機を前に、苦渋の選択として同意しお願いしたものだ。新型コロナの影響に伴う業績悪化で、経営の見通しがたたず、多くの方が苦しんでおられることも承知しているが、このような、規則改正から21世紀会決議に至るまでの経緯を充分ご理解いただき、ご協力をお願いする。」と説明し、誓約書の提出などについて理解と協力を求めた。
なお、総会は新型コロナウイルス感染症の感染防止対策を徹底して行われ、会場は各出席者の間隔を広く取るソーシャルディスタンスを意識した座席並びとし、プログラムも可能な限り圧縮。行政講話は書面配布となり、懇親会も中止された。