日遊協近畿支部(福井章支部長)は10月11日、大阪市中央区のKKRホテル大阪において令和元年度近畿支部総会及びセミナーを開催した。
来賓挨拶では、大阪府警察本部生活安全部保安課の多久竜一課長が講話し、パチンコ営業の健全化について「パチンコへの依存防止対策」「パチンコ店の駐車場における児童の車内放置事案対策」「広告等の健全化」の3点を要請。パチンコへの依存防止対策については、「業界全体で基本計画に掲げられた各施策に真摯に対応され、そうした取り組みの積み重ねがパチンコへの依存問題を解決に導いてくれることを期待する。また、過激な広告宣伝を行うことは、業界が推し進めているパチンコへの依存防止に逆行した行為と考えられ、広告宣伝がパチンコ依存問題の抑止に期し、全国的な指針を作成して行動するよう検討を願う」と述べ、業界が一体となった対応を求めた。
次いで、日遊協の庄司孝輝会長が挨拶。高射幸性遊技機の15%規制問題と、年末に控えたみなし機の撤去に関し、社会的責任と自覚した協力を求めた他、「分煙への取り組み、消費税10%など目前の問題から将来的には、顔認証等個人認証システム、キャッシュレス、働き方改革など急速に進む社会の変化などに業界も乗り遅れないよう新しいテーマとして位置づけて対策を講じる必要がある。日遊協は「社会ありき」の言葉を掲げて、国や社会との約束を果たしながら業界の発展に寄与し、業界の横断的組織として努めていきたい」と述べた。
総会後のセミナーでは、元プロ野球阪神タイガース監督の岡田彰布氏と日遊協近畿支部セキュリティ対策部会が講演。セキュリティ対策部会によるセミナーでは近年のゴト事例のほか、破壊または溶解ゴト、内部犯行の変遷が増加傾向にあることが報告された。宮武宣人副部会長はこうした現状を踏まえ、「遊技機や周辺機器を標的にした内部犯行では、従業員が不正に走る負のトライアングルの『動機』『正当性』『機会』の根底となる人為的動向の徹底検証及び検証結果の共有と対策の強化が現場では求められる」とハラスメント行為の危機管理と人材セキュリティ対策の重要性を訴えた。