2021年2月からのリバイバルプラン、新台選定について講義/未来研究会

遊技産業未来研究所主催のセミナー「第40回未来研究会」が8月21日、都内墨田区のグローリーナスカの本社会議室で開催された。

3部制で開かれたセミナーの講師は、㈱PRCの中田藤生代表取締役(チャーリー・ロドリゲス・湯谷氏)、チャージ㈱の天羽玲二執行役員、㈱遊技産業未来研究所の中野忠文代表取締役が務め、それぞれの立場から最新の業界動向が語られた。

中田藤生代表取締役は、「既に2021年1月までの勝負はついた!~2021年2月からのリバイバル(復活)プランを考察する~」と題し、直近1ヵ月の業界動向や遊技機情報を交えながら、2021年2月以降の未来に向けた経営の在り方を示した。

まず始めに、2021年1月までの勝負がついた理由について、年々縮小する市場規模や規制強化といった背景を挙げ、「超少子高齢化や余暇の多様化などネガティブ要因が多い。何もしない事が一番のリスク回避策で、消費増税や高射幸性機種の撤去、受動喫煙問題やオリンピックによる自粛対応なども考慮すると業界全体が委縮状態へなっていく」と現状を説明。消費増税に関しては、顧客離反を回避するためにパチンコは大半が内税のままで様子見、パチスロは外税扱いが圧倒的に多いと予想。オリンピック開催に伴う自粛については全国横並びにはならないものの、東京都は完全自粛の流れだろうと説明した。

また現状やるべき事として、①一つ一つの投資を精査②もっと顧客を見ることの2つを提案。新台入替は利益確保ではなく現状維持の為の必要コストと捉え、「必要性」「有用性」「実現可能性」の視点で必ずチェックをする習慣づけ、現場を前提とした仮説立案、顧客行動の数値化など、2021年2月以降にチャンスを掴むための準備を促した。

さらに、ターゲット層を定めて独自性を打ち出していくアプローチも顧客獲得に繋がっていくとし、「自店を分析し、高齢層や若年層、女性層向けの店舗にシフトしていく手もひとつで、顧客を創造するために“自店はどんな店舗で、将来どうありたいのか”を従業員全員で意識共有することも必須だ」と強調した。

直近1ヵ月の業界動向では、7月から8月にかけての営業成績を分析。「新機種登場時期の稼働は上昇傾向なものの、勢いはみられない。パチンコの玉単価は1.49円~1.53円と高めだが、パチスロ稼働は9,000枚前後を停滞。6号機はリゼロ以外にヒット機がなく、光が見えない状態である」とまとめた。

天羽玲二執行役員は、「これから新台購入を決めるにあたって必要な考え方」について講演。新台購入について、「広告宣伝の視点でのランク付け」「名前買いをしない」「機歴で購入した台は本機で使う」「中古機(消耗品)との併用」など購入時のいくつかのポイントをまとめ、コンサルタントなど多角的な視点を入れた環境作り、S機よりもP機を高めた投資比率など今後のホール経営についても解説した。

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