2017年の遊技機の販売動向について、㈱パチンコビレッジの村岡裕之代表取締役が、10月11日に都内港区のヤクルトホールで開かれた「第30回フォーラム110」(主催:東京都遊協青年部会)で講演した。
講演の中で同氏は、2017年のパチンコの販売台数は140万台程度になると予測。同社調べによると、今年10月9日現在での新台販売台数は約117.5万台。年内中に「CR不二子」「CR真・花の慶次2」「CR大海物語4」等のリリースが予定されており、それらの販売台数を考慮すると、上記の予測台数になるという。
昨年との比較では、2016年のパチンコの新台販売台数は168万6,990台のため、10数%の減少となる。またピーク時であった2005年の新台販売台数は約397.3万台。2017年の新台販売台数は、当時の4割程度にまで減った。
個別のパチンコ新台の販売台数は、2017年で最も売れたのが「ぱちんこCR北斗の拳7転生」で約9.5万台。以下、「CR牙狼GOLDSTORM翔」の約8.4万台、「CRぱちんこ必殺仕事人Ⅴ」の約8.0万台と続く。昨年までと異なり、10万台以上売れた機種が1機種もない(※10月9日現在)ことが大きな特徴だ。
パチンコ新台市場の今後について同氏は「来年は今年以上に厳しくなり、年間の総販売台数は120万台前後になるのでは」と厳しい見通しを示した。
パチスロの新台販売状況も厳しく、2017年は2年連続の減少となり、同氏は最終的な販売台数が70万台程度になると予測した。同社調べによる10月9日現在での販売台数は約64.6万台。年末までに販売される「戦国コレクション3」等を考慮しても70万台程度にとどまるという。
昨年との比較では、2016年のパチスロの新台販売台数が約82.7万台のため、パチンコ同様、10数%の減少となる。新台リリース数自体は2016年に比べ2017年のほうが多く、その一方で、1機種当たりの平均販売台数が、2016年の9,504台に対し2017年は5,715台(※10月9日現在)と、大きく減った。
個別の機種の販売台数は、2017年で最も売れたのが「押忍!番長3」で約7.2万台。以下、「パチスロ 北斗の拳 新伝説創造」の約4.5万台、「アナザーゴッドポセイドン-海皇の参戦-」の約2.7万台と続く。またメーカー別で見ても、ジャグラーシリーズが堅調な北電子、「押忍!番長3」がヒットした大都技研をのぞき、軒並み各メーカー、年間販売台数を落としている。
今後の見通しについてもパチンコ同様厳しく、同氏は「来年のパチスロの年間販売台数は60万台を切るかもしれない。何れにせよ、パチンコ、パチスロ合わせた新台販売台数が200万台を超えることはないだろう」と見通した。
また同氏は来年春先までの新台販売動向について、パチンコ、パチスロそれぞれ、発売予定タイトルを一通り挙げた上で「年末に予定されている慶次や大海のような大型タイトルは、年明けから春先にかけては無いだろう。パチスロの5.9号機は、これまでに比べてAタイプ機種が各社から発表されるのでは」と述べた。
㈱パチンコビレッジの村岡裕之代表取締役