最新の業界動向について講義/未来研究会

㈱遊技産業未来研究所(中野忠文代表取締役)の主催による「未来研究会!」が、去る2月20日、都内墨田区のグローリーナスカ㈱の本社会議室で開かれた。

講師は㈱PRCの中田藤生代表取締役社長(チャーリーロドリゲス湯谷氏)、㈱遊技産業未来研究所の中野忠文代表取締役社長等が務め、それぞれの立場から最新の業界動向が語られた。

㈱PRCの中田藤生代表取締役社長は「業界を取り巻く出来事の整理」と題し、警察行政、メーカー、ホールに関連する注目トピックを紹介。その上で、今後のホール経営を考える上での指針を示した。

警察行政の動向では、依存症や遊技くぎ、広告宣伝の問題における最近の取り締まりや指導状況を詳細に解説。今後のホール企業の動きについては「大手ホール企業は、法令順守が最優先。それと同時に中小ホール企業が真似できない投資を行いシェアの奪取を図るだろう。狙いは弱小ホールの常連客」と、ホール企業間の競争がさらに激化すると予測した。

一方、遊技機(メーカー)動向では、まず3月~5月までのパチンコ、パチスロの販売動向を紹介。同氏は「新台が購入できるホールは現状、4,000店舗程度。ホールの購買姿勢はより硬直化し、厳しい局面が続く」と見通した。

パチンコホールの今日的課題というテーマでは、「儲けるための構造を徹底的に突き詰める!」として、ホール営業における理想的な損益計算書と、これに対する課題を紹介。

ホール営業の損益計算書を管理、改善する上で同氏が挙げる課題(ネガティブ要素)とは「低貸導入等、客数アップに比重が置かれるため、さらに売上減少」「固定費が目標粗利の“前提状況”になっていることから無理が生じる」「機械代単価が高く、また競合店に負けてしまう」「販促・宣伝・装飾関連も、お客様ではなく競合店を強く意識してしまう」「人件費は業務過多により増加傾向。採用コストも増加傾向」「営業に関してはほぼ固定費であるため、コストダウン困難」「税金支払い等のコストがかかり、キャッシュフローが改善しない」の7点。

課題を克服(=売上アップ)するためには「顧客ファーストの視点」を最優先に物事を考える必要があるとし、「固定費ファーストで粗利を調整しないこと。パチンコホールのお客様は、価格という『最大の情報』がないため、不信感を抱きやすい。新たな価値を創造すること、きちんとした店舗コンセプトを確立することが重要」とアドバイスした。

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