民進党の緒方林太郎衆議院議員は11月24日付けの自身のブログ上で、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する質問主意書」を再度提出したことを明らかにした。
同議員は11月8日、政府(内閣)に「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する質問主意書」を提出。その後、政府では遊技客が獲得した賞品を第三者へ売却している実態を把握しているとした上で、ホールが風営法で定める規制の範囲内で営業している限り、刑法第185条の賭博罪に該当しないとの考えを示した内容の答弁を受けた。
答弁を受け、同氏は自身のフェイスブック上で「この主意書答弁、関係者の間でとても評判になっているようです。色々な御照会を頂きます。答弁書には法的な視点から幾つか不明な事、気になる事があります」とコメント。再質問主意書を提出する意向を示していた。
再質問主意書の内容は以下の通り。政府が出した「当該規制(風営法規制)の範囲内で行われる営業については、刑法(明治四十年法律第四十五号)第百八十五条に規定する罪に該当しないと考えている。」とした答弁に対し、その解釈などを求めている。
【風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する再質問主意書】
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する質問に対する答弁書に関し、次の通り質問する。
一 答弁書の「二及び三について」において、「風営法第二条第一項第四号の「射幸心」とは、偶然に財産的利益を得ようとする欲心をいう。」とある。
(ア)「財産的利益」という用語が使われている法令は存在せず、過去の主意書答弁でもほとんど使われていないところ、何を指すのか。現金や金(きん)は含まれるか。
(イ)「財産的利益」とは、例えば、競馬法、自転車競技法、小型自動車競走法、モーターボート競走法、スポーツ振興投票の実施等に関する法律に規定のある「財産上の利益」とは異なる概念か。異なる場合、その違いは何か。
(ウ)「欲心」という用語が使われている法令は存在せず、過去の主意書答弁でも使われていないところ、何を指すのか。
二 答弁書の「四及び五について」において、「すなわち、「射幸心を助長」するまでに至らないものであっても、「射幸心をそそるおそれのある」ものに該当し得ると考えられる。」とある。この答弁の中にある「射幸心」とは、いずれも風営法第二条第一項第四号の「射幸心」を指しているか。
三 答弁書の「七について」において、「ぱちんこ屋については、客の射幸心をそそるおそれがあることから、風営法に基づき必要な規制が行われているところであり、当該規制の範囲内で行われる営業については、刑法(明治四十年法律第四十五号)第百八十五条に規定する罪に該当しないと考えている。」とある。これは以下のいずれを意味しているか。
(ア)ぱちんこは、刑法第百八十五条に規定される「賭博」ではない。
(イ)ぱちんこは、刑法第百八十五条に規定される「賭博」であるが、同条の「一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまる」ものである。
(ウ)ぱちんこは、刑法第三十五条における「正当行為」に当たり、これにより同法第百八十五条に規定される「賭博」の違法性が阻却されている。
四 答弁書の「六について」及び「七について」に関し、客がぱちんこ屋の営業者からその営業に関し賞品の提供を受けた後、ぱちんこ屋の営業者以外の第三者に当該賞品を売却した結果、風営法に基づく必要な規制の範囲を逸脱し、それが刑法第百八十五条に規定する罪に該当する事はあり得るか。ある場合、どのような状況下でそれが起こるかを答弁ありたい。