㈱ジョイコシステムズ(柳漢呉代表取締役)と㈱パチンコビレッジ(村岡裕之代表取締役)と㈱フリークアウト(本田謙代表取締役)の3社共催によるホール向けセミナーが、去る9月20日、都内台東区のオーラムで開かれた。
第1部では、㈱ジョイコシステムズの石橋保彦代表取締役会長が登壇。“パチンコ進化論”をテーマに、パチンコホールが初めて営業許可を得た86年前から、その後の連発機禁止、着脱分離式パチンコ機やフィーバー機の登場、㈱平和の株式店頭公開、「海物語」など近年のヒット機種の登場に至るまで、一連の業界の歴史を語った。
その上で、業界の現状と未来について「パチンコは日本固有の遊文化。絶対に我々は残っている11,000軒を守りたい。しかし守るにはそれなりの覚悟がいる。過去、警察庁の玉川課長補佐は『パチンコ業界が大規模な社会貢献活動を行っても、社会的認知度が上がらないのは、射幸性の追求と違法営業の徹底排除ができていないから」と断言していた。今後、我々は考えを変えて生き残る道を探さなければならず、そのために進化していかなければならない』と述べ、ダーウィンの進化論を紹介。そして最後に「パチンコ進化論。遵法営業の精神で環境の変化に対応し、皆で進化して勝ち残りましょう!」と力強くしめくくった。
第2部では、パチンコホール向けの新しいマーケティングツールとして、㈱フリークアウト・経営企画室の岡村和広氏が「PS-CIM」を紹介。同システムは全国500万人のスマートフォンの位置情報を収集。そのビッグデータをパチンコ業界専用の情報にシステム化して提供するというもの。
得られる主な情報は、自店舗に加えて競合他店舗の日毎の来店者数及びその属性。加えて各店舗ユーザーの近隣店舗への回遊状況も把握できることから、自店舗地域のより正確な集客状況が分かる。さらには各店舗ユーザーの生活圏の特定といった情報も得られることから、適切な広告宣伝の一助にもなりえる。現状500万人というユーザーデータの収集規模は今後、さらなるスマートフォンの普及などにより、近い将来2,000万人程度にまで拡大する見込みだという。
第3部では、㈱パチンコビレッジの村岡裕之代表取締役が今年末から来年春までの新機種動向を説明。同氏は今年1年間の新台販売台数をパチンコは170万台前後、パチスロは80万台弱と予測。その中で今年の傾向の1つとして「パチンコ新台価格の値上げが目立った。便乗的な値上げは各メーカー控えて欲しい」と苦言を呈した。その後、来年春までの新台動向について各メーカーのリリース予定や開発状況を一通り述べた。