【コラム】2020年のサラ番問題を振り返ってみよう(後編)/CRAナカムラ

●CRAナカムラのぱちんこ泰然自若343
はい皆様ご機嫌麗しゅうっ!梅雨の季節でジメジメしてはいますが、気温的にはけっこう過ごしやすくて良い感じでございます。

さてさて、先週から「2020年のサラ番問題」を振り返っており、できれば今週でフィニッシュしたいので…このままサクッと前置きカットカット!レディゴー!

前回で事の経緯はだいたい書いたんだが、そもそもこの「全機種の設置期限12ヶ月延長」というのは、業界団体から警察へ懇願して成り立った。

その異例の温情措置には、言わば「交換条件」があり…それが「高射幸性遊技機」としてリストアップされている機種に関しては延長なしで、業界として責任を持って従来通りの撤去を完遂させるというもの。これがあっての全機種12ヶ月延長である。

そして世間一般的にはあまり深く知られてはいないが、パチンコ業界においての規制の強化や緩和に関しては、法律は変わらず常に一定な中で「解釈の変更」として警察と業界の折衝が全てになっている。業界の要望と警察の意向を折り合わせ、

(業・_・)「じゃあこういった感じの解釈で行って良いですか?」

となって、色々と変わっていくのだ。

あくまで立場は警察が圧倒的に上、農民とお代官様くらいの立ち位置なため、常にお代官様のご機嫌を伺う形で行われるこの折衝、パチンコ業界の存亡を最も左右すると言っても過言ではない。もちろんこれからもこのシステムは不変である。

そんなお代官様が先渡しでくれた「ご褒美」だけ奪い取り、交換条件を

( ゚∀゚)「そんなの知らねーYo」

とスルーしたら…直接この時に雷が落ちなくても、この先なにか折衝する時に「だってオマエら約束守らねーじゃん」と言われるのは確実。今後の折衝に致命的な悪影響を及ぼす大間違いなのだ。

で、話を元に戻すが…先渡しのご褒美として頂いた「全機種12ヶ月の設置期限延長」の権利には当然のようにタダ乗りし、高射幸性遊技機撤去には「だって合法だもーん」と要請に応じなかったホールがやはり現れてしまった。これがサラ番問題であるが、決してサラリーマン番長という機種単体ではなく、ミリオンゴッド凱旋等の複数機種が関係している。

当時のホールでは高射幸性遊技機が問答無用の主力だったので、他のホールが泣く泣く外す中で自分とこだけで稼働させれば…そりゃー何も知らないお客さん達はそこに流れるわさ。それ即ち「しばらくはめっちゃ儲かる」って事。だがたったそれだけの目先の利益のためだけに、パチンコ業界全体の未来を大きく損なう、浅はかで愚かな行為だった。

どこぞの業界団体の方が、サラ番等を外さなかったホールに対して「今後100年、その口でパチンコ業界の未来を語るな」という強い批判をしていたが、ボクは個人的にこれでも生ぬるいと思っている。この業界がとことん足並みが揃わないのは承知しているが、それでもこの時問題になった各ホールには即刻パチンコ業界から退場して頂きたい。

だってボクは死ぬ前日…いや当日まで楽しくパチンコ打ってたいから。

この時問題になった各ホール企業達は、一時期だけジャグラーとか少数メーカーが新台販売を止めたりしたが、結局その程度の軽い火傷で済んで…今ではもうまたデカイ顔して「お客様の笑顔のために!」とか「遵法営業!」とか抜かして堂々と営業している。まさに虫酸が走る。

この場はあくまで業界誌としての立場があるので、これ以上は書かないでおくが…この問題は今後100年実名入りで語り継いでいくべきものである。

■プロフィール
CRAナカムラ
奈良・愛知・岐阜・広島で店長職を10年歴任。その後、大阪の某チェーン店で統括営業本部長職を経て独立。常に打ち手目線を持ちつつ…と言えば聞こえはいいが、この男自身パチンコするのが三度のメシより好きという重症患者。

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