【コラム】ブラジリアンがやたら多い地域で苦労した話(後編)。/CRAナカムラ

●CRAナカムラのぱちんこ泰然自若340
はい皆様ご機嫌麗しゅうっ!とうとう6月というワケで、もう1年の半分まで来た感じですね。これから暑くなる一方でしょうが、束の間の過ごしやすいひと時に気が抜けている今日この頃でございます。

さてさて、今週もまたまた続きモノなので…前置きはこれくらいにして本編を片付けにかかりましょうそうしましょう。

某大手自動車メーカーや、某大手家電メーカーの大型工場が近くにある都合上、集団移民でブラジリアンが異常に多かった岐阜県某地域。街中に日本語が通じない店が普通にある状況で、ブラジリアン達も日本文化に馴染んでパチンコを覚える者が多かった。しかし彼らは根本的にパチンコの仕組みを知らないままでギャンブルに興じている。例えば「ボタン連打で敵を倒せば大当たり!」みたいな演出で、本当にボタンの連打次第で当落が決すると信じているので…

( ゚Д゚)台が壊れるってばっ!

くらいの勢いで全力連打!全体重を乗せて連打!なんなら彼らの中の「連打名人」みたいな立ち位置のボブサップ体型が代打で猛連打!

そりゃあね…単純に連打が上手くいくと万単位の金が貰えると思えば、必死になる気持ちも分かる。実際にはそんな事ないんだが、彼らの心情はそうなのだ。

そんなある日、その代打ボブサップがとうとう事件を起こす。事務所で真面目に…非常にマジメに事務作業をしていたナカムラ(決してウトウトなんてしていない)が、ホールスタッフからインカムで呼ばれる。

(ス・・)「店長ちょっと来てくださーい!」

( ゚Д゚)むにゃむにゃ…はぅ!?

素直にそのシマに向かうと、そこで目にしたのは…【上皿がもぎ取られたエヴァ4】と興奮してフガフガ言ってるボブサップ。さすがにビックリしてどういう事か尋ねると

(サ・д・)「ボタンが効かない!だからハズレた!謝罪と賠償を!」

らしい。たしかにこの頃のSANKYO系の筐体はボタンがすぐ壊れてメリ込んだり取れたりが当たり前だった。だがしかし!上皿ごと千切られたのは初めてだった。

サップ曰く、ボタンが効かないから力任せに頑張ったら「取れちゃった」んだそうで、ここまで悪意のない純粋な破壊って、理解してあげたいところではあるが…店長という立場上ノープロブレムではダメ。

( ゚Д゚)むぅ〜

そこで、彼らの中でも日本語が達者なGabriel(ガブリエル)氏とサップを応接室に呼んで、急遽「根本的なパチンコ講座byナカムラ」を開催。缶コーヒーまで出してあげたのに、本場ブラジリアンからしたら「こんなもんコーヒーじゃない、今度ウチの店で本物を飲ませてやる」と、若干話が逸れそうになるのを懸命に戻し、わざわざホワイトボードに図まで書いてパチンコの抽選の仕組みから、ボタンはあくまで演出のためだけで当落には影響しない旨の話をするが…

(サ・д・)「それじゃあ俺の今までの努力は何だったんだ!騙してたのか!」

と怒り心頭なご様子。いやいや…なんでそうなるねん…。そもそもガブリエルはちゃんと通訳してくれてるのだろうか、それさえも不明だが、ここは信じるしかあるまい。

しょうがないのでサップ含めて、とりあえずこの時店にいたブラジリアン達を応接室に招集する。その数ざっと11名。全員に向けて最初からホワイトボードの図で説明withガブリエルの通訳。

( ゚Д゚)カクカクシカジカ〜

8畳くらいの応接室に、ナカムラとブラジリアン11人がぎゅうぎゅう詰めでパチンコ講座。

なんだこのカオス空間は……

つづく

■プロフィール
CRAナカムラ
奈良・愛知・岐阜・広島で店長職を10年歴任。その後、大阪の某チェーン店で統括営業本部長職を経て独立。常に打ち手目線を持ちつつ…と言えば聞こえはいいが、この男自身パチンコするのが三度のメシより好きという重症患者。

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