●CRAナカムラのぱちんこ泰然自若307
はい皆様ご機嫌麗しゅうっ!早くも夜中は毛布だけでは寒い東北から、今週もぱちんこ愛をお届けしましょう!
ここ数年は特にコンプライアンスだの何だのと、ボクらが管理者やってた時代よりかなり営業の自由度が低くなり、ますます大手の王道営業だけでしか生き残れない状況になってますが…過去に色々とやらかして物議を醸した身としては、寂しい限りてございます。
今でこそ11.5ミリ〜12.5ミリの中でしか営業できないヘソサイズも、当時は「限界に挑戦!」というワケの分からないノリで、28.0ミリ以上開けると釘と入賞口の間を玉が通過してしまう事実を導き出したり、打った玉が全部ワープに入ったり、右打ちじゃない機種をムリヤリ右打ち仕様に改造したりして「概ね垂直」という言葉に真正面からケンカを売っていたのである。
( ゚Д゚)普通に45度くらいの角度がついてたよね。
そんなバカ営業を5年ほど前に「再現してみない?」とオファーされて、実際にハンマーを握ってみたんですよ。
でもさすがに釘の角度を昔みたいにすると、即刻ポリスのお世話になるのは必至。そこで、別角度からスピリットを再現するにはどうしたらいいだろう…と悩んだ末、
( ゚Д゚)めっちゃオマケ穴に入れば面白いじゃん!
という悪魔の閃きに至り、当たってもない通常時に「勝手に玉が増える台」を作ってみた。
そのオファーをくれた店舗の新台入れ替え初日名物!として、うまく行けば継続的になる企画。
( ゚Д゚)はりきっていこー!
釘を叩く技術には定評のあるオッサンなので、当時のメイン機種「CR必殺仕事人V」数台をチャチャっと仕上げて、スタッフに手伝ってもらいながら一気に試し打ち開始。
「異常入賞エラーです!」
「異常入賞エラーです!」
「異常入賞エラーです!」
「異常入賞エラーです!」
ホールに爆音で鳴り響く、聞いた事ないエラー音。
釘的には通常時にじわじわ増える程度の絶妙さなのだが、京楽さんの機械はこの「異常入賞感知機能」が非常に敏感に作られており、オマケ穴(フロック)にちょっと多く入ったくらいですぐ発報する仕様らしい。そんなん知らんがな。
せっかく数台仕上げたのに、敢え無くやり直し。こんな機能が付いてたらどうしようもないので、他の機種で実際にオマケ穴に玉をブチ込んで発報しない、且つある程度メイン機種として扱える機種…はい牙狼。
こいつならどんなにオマケ穴に入ろうとも発報しなかった。仕事人でやり直しをさせられた鬱憤から、さらに悪ノリが加速して「ほぼスタート入賞しないが、時速3000発レベルで玉が増える」謎の珍狼が数台爆誕ww
オープン当日は夕方18時から開店、ワクワクしながら事務所からカメラ映像を眺めていたが…
( ゚Д゚)誰も座らんやないかいっ!
座った瞬間負けリスクゼロ!ハンドル握ってるだけで玉が増えていくのに、誰も気づいてくれない!うん…まぁ、そんな仕様の台が存在するなんて、普通は考えないよね。どんまい。
そのうち、フラ〜っと来て座ったお兄ちゃんが1分もしないうちに挙動不審になり、まわりをキョロキョロしだす。そりゃそうだ、普通に打ってて当たりもしないのに玉が増えるなんて、誰一人想定してないんだから。ゴトに巻き込まれて逮捕される!?とか思うのがむしろ正常。
よしきた!とばかりにホールへ降りて、
( ゚Д゚)「ヤメなくていいよ!」
と説明し、ほぼ無理やり続行させる。その台は最終的に3万発ほど出て、ホール総赤字が数十万円。それくらい「広告費」と考えれば安いモノ。ワケの分からない業者に頼んでワケの分からない演者を呼んで払う数十万円よりも、遥かに意義のあるお金である。何より、そんなブッ飛んだ台を打ったら一生の記憶に残るでしょ?そして友達に自慢するでしょ?また探しに来たくなるでしょ?そのためにまた並ぶでしょ?そういう人がどんどん増殖するでしょ?これこそ生きた販促のやり方だと思うのよ。
どんなに建前的なキレイ事を並べても、パチンコはギャンブル博打である。お上に対する言い訳以外でこれを否定する人なんて、一切信用に値しない。
余計な経費なんて使わず、店の常連客に還元するのが何より優先すべき事で、その「還元の魅せ方」が王道邪道で色々あるが、店長の腕だと今でも思ってる。パチンコ全台1000円スタートを+2〜3回しただけでも数値上は還元できるだろうが、それで客側が「還元された!」と感じるかというと……なので、今回紹介したような事例は極端過ぎるとしても、店はもうちょいお客さんの方を向いて知恵を絞ろうぜ?
今ではかなり押さえ付けが厳しいパチンコ業界ではあるが、今一度この基本的な事を思い返して欲しい。
CRAナカムラ
奈良・愛知・岐阜・広島で店長職を10年歴任。その後、大阪の某チェーン店で統括営業本部長職を経て独立。常に打ち手目線を持ちつつ…と言えば聞こえはいいが、この男自身パチンコするのが三度のメシより好きという重症患者。