高射幸・高単価のスマスロ機が多数リリースされています。コンプリートの話題にも事欠かず、パチスロは再び夢を見られる黄金時代へと見事復活を果たしました。……ですが、これら「爆裂機」が満員御礼などめったにないことで、主軸は今もジャグラーでありAT機でもひと回り穏やかな北斗やカバネリ。尖った機種もあるけれど、あくまでそれは物好き用の特別コーナーであり、グラデーションあるラインナップからプレイヤー(もホールも)が自由に「選べる」まこと健全な遊技環境が形成されています。
翻ってパチンコはどうか。タイトルもゲーム性もラインナップだけは豊富ですが、どのホールでも主役を張るのは現状最高スペックのミドル機種、しかも5万発だって容易な高射幸機です。海物語にしても、それらの中では確かに遊べる機種ではありますが、大当たり確率はあくまでミドルであって、引けない日は同じだけ負けてしまう。パチスロで考えるなら、全部がGOD系みたいな構成はやっぱり偏ってるしキツイよねということでお客さんは減り、パチンコ離れが進む。遊ぶにしても低貸しやパチスロを選ぶ。そりゃそうでしょうよと思います。
もちろん甘デジもライトミドルもありますけど、今のスペックでは遊べる=出ないでありますから打ちたがらないのがパチンコプレイヤーの面倒臭いところ。もっと遊べるようにしろと文句は言うが、遊べても出ないのなら見向きもしてくれないのが実情です。さらに、ライト推しの営業をしているホールなどまずもって見かけませんから、遊ぶつもりで厳しい運用の台を打たされる羽目にもなる。ならば海で遊ぶ方がまだ安心という、ライトスペックの存在意義が問われるような事態に陥っているのが今のパチンコ市場です。
と、そんな厳しい現状を打開してくれると期待されるのが、先だって報道された日工組内規の改訂。199までのライト帯スペックのみ、総量規制が6400個から9600個へと50%緩和(!)される歴史的快挙です。これで甘やライトにもミドル機同等の出玉性能を持たせることが可能になり、パチンカー永年の夢であった「遊べるけど出る台」がいよいよ現実になる、かもしれないわけで、打ち手からすればスマパチ登場以上にインパクトのあるニュースでありました。