【コラム】CR機登場のウラ側が面白い話(3)/CRAナカムラ

●CRAナカムラのぱちんこ泰然自若289
はい皆様!昼間はもう30℃近くなってきて、東北にも普通に夏がやって来ようとしております。

( ゚Д゚)やだねぇーー

今ほぼ常駐してるラジオスタジオは、市庁舎の中にあるので…平日昼間だけエアコンが動いてくれるんですが、土日祝日オールタイム&平日17時以降は容赦なく強制シャットダウン!もともと放送設備の機械が熱をかなり出すので、今の季節でもすぐに「蒸しナカムラ」が出来てしまう模様。

これが夏本番でそりゃ……あ、前置きが長くなりそうなので、やめときましょう。

んじゃ、CR機登場のウラ側の話の続きいきまっせー!

CR花満開の登場でやっとシェアを伸ばし始めたCR機であるが、政治家のK井氏とH沢氏はもっともっとお金が欲しい。そのためにはカード発行会社(三井・住友・三菱)にもっとお金が流れるようにしたい(金の流れはオトナノジジョーで略)。要はカード発行会社のシステム使用料と、1枚いくらのカード発行料を押し上げたいのだ。その結果、

(H・_・)じゃあ、いま人気のある現金機を外させればいいのね。

という結論に落ち着く。全パチンコがCR機になれば、まだCR機未導入の店も買わなきゃ廃業だし、全体のカード発行料も跳ね上がると。ちなみに当時のカードは、発行会社がホールに対してカードの金額関係なしの従量(1枚いくら)で手数料を取ってたので、1000円カードは常に売り切れにしておいて「3000円から」とか「5000円から」にしているホールが多々あった。ってか、ほとんどそうだった。

( ゚Д゚)高校生には敷居が高いっ!

と当時はよく思ったものだ。

ででで、当時の現金機はほんと黄金期で、超根強い人気を誇る機種のオンパレード。いくらCR機が面白くなったところで、その牙城は到底崩れないのだ。

各ホールに1シマ〜2シマくらいCR機があるのが多数派になったが、現金機が強過ぎてCR機のシェアはこれが頭打ちになる。そんな時、パチンコ業界にセンセーショナルな事件が起こってしまう。それが「ダービー物語事件」である。

先に当時の機種開発事情を説明しておくと、いわゆる「フィーバー機」には本来連チャン性を持たせてはいけなかった。大人気だった麻雀物語やフィーバーパワフルとかも公称で「保留玉連チャン率○○%」なんて謳っていたが、ほんとは連チャン性能ゼロのノーマル機……なのだが、それは建前上のハナシ。保通協の型式試験はあくまでノーマル機としてパスしているのだが、各機種色んなトリガーで【偶然エラーが起こって保留玉が大当りに書き換えられる】という仕様だったんだ。うん、偶然のエラーなら仕方ないよね。

件のダービー物語の場合、型式試験時の概ね垂直釘では起こらなかった、大当り時アタッカー内のVゾーンへ連続3つだったか4つだったかの入賞で【偶然のエラー】が発生して、トータル25%くらいの保留玉書き換えが起こってしまう仕組みだった。ぶっちゃけ、こんなこと試験する側も分かってたんだけどね、あくまで表向きはノーマル機で試験通過するワケだ。

で、どうしてもCR機のシェアをもっと上げたいお上はソコを突いてくる。

(H・_・)けしからん!(棒)

ってことで、ダービー物語は強制撤去の上にメーカーから逮捕者まで出して、テレビニュースにもなった。

…という事があった以上、各メーカーはもう連チャン機の製造販売が事実上不可能になり、その後のフィーバー現金機はオマケ時短がメインとなる。余談ではあるが、連チャン機として開発されていた機種が、急遽エラーになるトリガーを封印してノーマル機として登場したが、下皿に玉を詰めまくって人為的に強制エラー起こしたら、連チャンプログラム発動!って機種もあったね。

しかしダービー物語1機種だけ排除したところで、現金機人気ジャンルの先細りが確定しただけ。即時劇的にCR機のシェアは上がらない。

(H・_・)けしからん!(激棒)

なので、当時のパチンコはサラ金借金泥沼問題やネグレクト問題など、多々問題を抱えて世間からの風当たりも強くなってきていた頃でもあったので、

(H・_・)けしからん!(超激棒)

と、世間の皆様の声を反映した正義の鉄槌!のフリをした私利私欲の権化が大鉈を振るう事となる。

そう、これがいわゆる「社会的不適合機一斉撤去」である。

つづく

■プロフィール
CRAナカムラ
奈良・愛知・岐阜・広島で店長職を10年歴任。その後、大阪の某チェーン店で統括営業本部長職を経て独立。常に打ち手目線を持ちつつ…と言えば聞こえはいいが、この男自身パチンコするのが三度のメシより好きという重症患者。

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