聖闘士星矢とルパンは早い段階でアナウンスされていたが、そこに仕置人が続くことになった。伝え聞くところによると、スマスロの引き合いの強さもあり、スマパチの本格導入開始もあり、さらには2月後半から急激に注目されている仕置人があって、ユニットも遊技機もまだまだ需要に供給が追い付かない状況になっている、という話である。これは争奪戦に敗れてしまうところにはとても苦しい状況ではあるが、昨年のスマスロ導入後の6.5号機市場を振り返っても、市場が良くなってきている傾向は確認できる。スマパチが市場を牽引するような結果を見せてくれれば、P機市場も良化する、という想定もしやすくなるのではないだろうか。
まだまだ、低貸島や甘系、ノーマル系のスマート遊技機化にはものすごく長い時間を要することだろう。そもそもまだまだユニットも台数も取り合いのご時世である現在、「スマパチ初の甘デジ、羽根モノ」とか「スマパチ初のノーマル機」とか、販売するメーカーすら少ない(というか現在はない)わけである。いずれはスマート化してもらいたいこういうカテゴリだが、それにしても主流(AT機、349+c時短系)のカテゴリよりも型式数が圧倒的に少なくなるのは誰もが予想できることだ。
しかも、全国ほとんどの店にとって、低貸島や通常貸でも甘やノーマル系の島は「バラエティ化」か「海、ジャグ系」である。販売型式数が「とても多い」状態じゃなければバラエティ化は難しいし、海とジャグに至っては、現在P機、メダルの6号機としても普通に好調であるシリーズであり、まだスマート化していないわけだ。こういう機種「群」が大量にスマート化した「ときに」低貸島や甘系、ノーマル系の島のスマート化も実現できるだろう。それは今年か?と聴かれれば「否」となるし、それはかなりの年数を要するというのは誰もが想像できるのではないだろうか。
であれば、復調気配漂うパチスロのさらなる復調はもちろん、ぱちんこもスマパチきっかけでもいいので復調を目指し、スマート市場も既存機市場も活況を取り戻していくというシナリオを業界は目指したいところ。設置台数減少、つまり母数減少のトレンドである今、同じ集客力でも平均的集客力は強くなるはずである。市場良化に必要な「本当の集客力向上(遊技人口増、新規、スリープ層獲得増)」をどこかで伴えば、そこから本当に成長トレンドまで夢ではない。
ということをスマパチ登場前夜に考えている。かくいう私も脳梗塞を患って現在2か月弱。まだまだタイピングに不安はあるが、リハビリに励んで少しずつ左手の機能等を回復させている。「もう3月か」と感じることができるくらいには、回復しているような気がしている。しかし、これは本音であるが、私としては遊技機市場の回復の速度が私の回復の速度を上回ってほしいくらいである。
とまれ、スマパチ本格導入スタートで遊技機市場全体が良化する方向に向かってほしいと願う。
■プロフィール
POKKA吉田
本名/岡崎徹
大阪出身。
業界紙に5年在籍後、上京してスロバラ運営など。
2004年3月フリーへ。
各誌連載、講演、TV出演など。
お問い合わせ等は公式HP「POKKA吉田のピー・ドット・ジェイピー(www.y-pokka.jp)」か本誌編集部まで。