【コラム】戦い方は一つじゃない!効果的戦法の視点(WEB版)/チャーリー・ロドリゲス・湯谷

1. リーディングカンパニーのやり方を学ぶのは良いが、モノマネはダメ
いよいよスマスロに続き、スマパチの発売についてのニュースがリリースされました。新しい時代に突入するわけですが、皆様の企業はその準備は出来ていますでしょうか?まず準備の前に、自社の、自店の「現在地」をしっかり把握する事が重要で、強みや弱みの他、課題解決に向けて優先順位をつけ、さらに上手くいかなかった場合の「二の手・三の手」を用意する、そこまで踏み込んでこの2023年を乗り切ってもらいたい、と思うところです。

注意すべきポイントは「他店のモノマネでは、現状維持すら危うい」という事です。自店の課題・問題点を考える事を省略し小手先の対応に終始すれば、資本力のある地域のリーディングカンパニーに勝ることはありません。どこまでお客様に支持され、支持されていないのか?現状を事実に基づき数字で評価し、熟慮した上での「対策」でないと上手くいかないと思います。また、上手くいかなかった後の「二の手・三の手」もなく、他店と同じやり方を繰り返す、そんな連続となるのも確実です。成長・成功企業から学ぶことは決して悪い事ではありませんが、問題は自己で考える事なく「同じやり方・手法」で乗り切ろうとする点です。結局、考えて行動しない施策はノウハウとして残らず、場当たり的となるからです。

前述した通り、まずは現状分析から始めて、考える事・検討する事を安易に省略せず、熟考して欲しいと思います。

2. 奇襲は、次につなげるための布石。メイン戦略ではない。
これは一般論ですが、パチンコ店は過去、派手な広告宣伝と新台入替を中心に店舗への集客を図り、業績を維持・向上させてきた歴史があります。無論、そこにはお店と「お客様との駆け引き」があって、相互に楽しませるという醍醐味があったことも魅力の一つでした。現在、規制や環境変化により参加人口は急落しており、業界としても「新たな一手」が必要となって、その一つがスマート遊技機の市場導入であります。

恐らく、直近では資本力のある大手ホールを中心にスマート遊技機が導入されますし、一気にスマート遊技機が市場浸透していくことでしょう。もちろん、遊技機に搭載される新機能や射幸の部分もゲーム性も大きく変わるので、まずパチンコやスロットから離れた離反ユーザーから再び遊んでもらうキッカケにしたい、そんな目的で施策を打ってくるのでは?と予想します。

一方、予算的に厳しいホールは、スマート遊技機についての投資に慎重で、従来の営業を中心とした戦略・施策を継続的に行っていかねばなりません。新台入替の効果はさらに薄れ、入替の優位性により集客を期待する事はさらに困難となるでしょう。残された差異化ポイントは出玉でありどこまで薄利営業を実現できるか?という事になりますが、これも稼働が低迷している為に、割も安定しないまま、ユーザーに好印象を与えにくい、という困難さもあります。

つまり「採用できる戦略の幅は一気に狭くなる」可能性が高く、足元の経営もさながら中長期的にも、持続可能な施策をどこまで取れるか?が、勝負となりそうです。もう一度、判断・決断の前に現状確認をしっかり行って欲しいと思います。

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