【コラム】若年層を中心とした、新たな顧客の取り込みが課題(WEB版)/チャーリー・ロドリゲス・湯谷

1. 継続するスマスロ導入の流れ
未だスマスロの勢いは衰えを知りませんが、2022年度末までのスマスロ設置台数はおよそ67,000台程度、全体の5%弱の浸透率。まだまだ普及が進んでいるとは言い難く、今後、急ピッチにユニット及び遊技機が供給され、遊技環境も変わっていくと予測します。

スマスロ導入のメリットは多数ありますが、個人的には市場が心理的に「スマスロ、面白そう」という流れが出来た、という点は大きいと思います。このタイミングで、お店も「大きく変わった」とアピールも出来、新たな客層獲得に期待がつながる事でしょう。もちろん、競合他店の動きや、スマスロの機種運用・予算に影響を受けるのは当然ですが、早かれ遅かれこの「スマスロ」を中心としたマーケットに変わるわけで、一気に投資も加速していく事が予想出来ます。

問題はパチンコ。スマパチへの移行もスタンバイされているものの、まずは「スマスロ」投資が優先され、しばらくパチンコは極度の「回収営業」となりますし、ユーザー離反も加速するのも間違いないでしょう。また、離反しないように「新台入替」は積極的に行われますが、出玉還元で薄利営業を続ける、というホールは一部でしかなく、勝負にこだわりを持つヘビーユーザーが集中するのは確実です。

つまり「強いお店はさらに強く、弱いお店はさらに弱く」利益回収しか打ち手がなくなる、パチンコはそんな状況になるのでは?と危惧されます。

全ては法人・店舗の方針、判断になりますが、これだけ景況感が悪い中では格差が大きくなる事は間違いないと思います。

2. 課題は優先度と重要度の両方で整理を
前回も述べたのですが、今、業界は大きく変化を遂げている過程の中、パチンコ店においては最大のピンチであり、チャンスです。このピンチを回避し、チャンスを掴むためにも、課題を整理し、一つずつ解決していく必要があり、それには「優先度」「重要度」2つの視点で整理する必要があります。

例ですが、優先度で言えば、やはりスマスロへの投資を含む「資金調達」になるでしょう。その後の営業時の運転資金や薄利営業を実現する為の予算、さらにその後のスマパチへの投資も控えていて、まさに「待ったなし」の状況と思われます。又、重要度という軸では、日々の「営業計画」が挙げられ、パフォーマンスを高める為の投資も必要ですし、予算化も厳密に作成する必要があります。まさに戦略目標の設定に近いワケですが、定量的・定性的に課題を抽出して、まずは何をすべきか?を是非、組織で共有して実行に移してもらいたいと思います。

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