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【コラム】ラスベガスとマカオのカジノ売上回復ペース 対コロナ政策の違いで明暗くっきり(WEB版)/勝部悠人

投稿日:2022年3月30日 更新日:

思い返せば、マカオでは昨年の今頃から新型コロナワクチン接種プログラムがスタートした。一年を経て、ワクチン接種率8割達成が見えてきた状況。さらに、今年第1四半期末までには経口治療薬も入ってくる見通しとなっている。マカオ行政長官は昨年11月中旬の2022年度施政方針演説の中で、年内の渡航制限緩和について言及しており、そのタイミングと規模に注目が集まっている。コロナ禍の長期化でインバウンド依存度の高いマカオ経済はすっかり疲弊しており、現状打破に対する期待は膨らむ一方だ。

日本版IR(統合型リゾート)を考える時、ラスベガスとマカオの状況の違いは参考になるだろう。日本はラスベガスと同じく大きなドメスティック市場が存在するが、そもそもIRは国際観光分野における競争力強化、つまりインバウンド旅客誘致の切り札のひとつ(実はマカオもこのパターン)として持ち上がった話と記憶している。訪問客に占める内外の比率はどのようなものになるのか気がかりだ。インバウンド市場は新型コロナのような感染症のみならず、国際関係の変化といった外的要因の影響を受けやすい。とはいえ、その当初目的からすれば、ドメスティックに寄せてしまうわけにもいくまい。

米国ラスベガスのイメージ

米国ラスベガスのイメージ=筆者撮影

■プロフィール
勝部 悠人-Yujin Katsube-「マカオ新聞」編集長
1977年生まれ。上智大学外国語学部ポルトガル語学科卒業後、日本の出版社に入社。旅行・レジャー分野を中心としたムック本の編集を担当したほか、香港・マカオ駐在を経験。2012年にマカオで独立起業し、邦字ニュースメディア「マカオ新聞」を立ち上げ。自社媒体での記事執筆のほか、日本の新聞、雑誌、テレビ及びラジオ番組への寄稿、出演、セミナー登壇などを通じてカジノ業界を含む現地最新トピックスを発信している。https://www.macaushimbun.com/

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