3. パチンコ店における魅力作りとは?
結局、パチンコ店の「提供価値」とは、一体、何なのでしょうか?エンタメ性よる「非日常感」であったり、大当たりまでのプロセスを楽しむ「ドキドキ感」であったりと、色々あると思いますが、基本は「新台入替」と「出玉」だと思うわけです。しかし、これには金銭的な限界があります。投資をし続ける為には、潤沢な資金と確度の高い成功戦略無しには行えないと思うのです。
よって、そこに「店舗の独自性(オリジナリティ)」というプラスアルファを提供価値として考え、入替や出玉戦略と併せて価値提供する事が求められる、と考えます。その独自性と言えば、例えば機種構成や接客・接遇・空間プロデュース等、切り口は様々です。目的は「継続的に、来店してくれる事」「競合他店と違うという事」です。そこには「お客様の共感」が無ければならず、他店のコピーだけで独自性を出す事は不可能です。それを考え、行動するのは人です。結局、人材の発揮能力の高さが、これからの時代、業績を左右する部分ではないでしょうか?
4. 遊技機性能に依存した経営は、リスクでしかない!
最後に、過去、パチンコ業界は遊技機性能、つまり「射幸性の高さ」で、業績を上げて成長してきた経緯があります。しかし、社会で「ギャンブル依存症」が問題視され、遊技機規則は今後、規制緩和でなく「さらに強化」されるリスクもあります。前述した通り、遊技機性能は客単価を左右するので、経営を考えるとこの先も不安定、リスクでしかありません。
改めて、ホールは遊技機性能に依存しなくても、お客様から支持してもらえるような自力をつける必要があり、それは中長期的視点で人材を育成する事が必要です。現在の繁盛店と閑散店の差も、戦略の差が大きいですし、人材格差はお金を掛ければ解決する問題でもありません。ぜひ、このタイミングで、もう一度、組織で「会社のあるべき姿」を議論して欲しいと思います。
■プロフィール
チャーリー・ロドリゲス・湯谷
自称パチンコ・パチスロ伝道師。この立ち位置を20年近く続けているロートル業界ウォッチャー。特技はスプーン投げ。今ではスプーンも曲げられない程、筋力低下。「意見待つ!」と言い続けて、20年。他人の意見に未だ弱く、老化は続くか、パチンコやパチスロに賭ける情熱は衰えず!