【コラム】新しい形が求められているパチンコ店(WEB版)/チャーリー・ロドリゲス・湯谷

1. ようやく行動自粛は解除になったが…
まだ、安心はできませんがコロナ感染者数も激減し、社会活動を戻していこうという機運が高まってきました。全国的にも行動自粛は解除になり、心理的な部分で「始めの一歩」となり、今後の景況感回復に期待が持てる所です。但し、パチンコ店だけではありませんがコロナ前の状態まで社会が戻る事は考えにくいですし、コロナを経験し生活は一変しています。当然、パチンコ店も「新しい形」のパチンコ店が求められていて、今後はそのお客様のニーズにどこまで応えていけるか?存在意義・価値をどうやって出していくか?が課題になろうか、と思います。改めて、店舗の真価が問われる事になると考えます。

2. 客数アップが無い限り、成長はない?
パチンコ店だけでなく、店舗の売上高の公式は「客数×客単価」です。残念ながら、ホールの売上はパチンコやスロットの参加人口は減少傾向が続き、同時に「遊技機規則改正」によって、その客単価も低減してきています。パチンコは急激に客単価が上昇、「もう、ついていけない」という客数減の要因の一つになりつつありますし、スロットは逆に6号機仕様になって客単価が急減。これも「面白くない、ドキドキしない」といった理由から離反が加速しているという状態で、中々「ユーザー嗜好」とマッチしない状況が続いています。結果、本来パチンコは「大衆娯楽」の代表として、余暇産業市場をけん引してきましたが、更なる市場縮小(シュリンク)は避けられない状況下です。

やはり、この状況はホールの客単価に影響を及ぼす「遊技機規則改正」の影響が大きい点と、人口動態や消費性向を見極め切れなかった「マーケティングの欠落」が要因と考えます。日本は世界でもトップクラスの「超高齢化社会」で、今では65歳以上の人口が30%以上、現役を引退し年金受給者が増え、可処分所得も少なく、節約志向で第2の人生を歩み始めている人が増加中であるのに、特にパチンコの「客単価アップの機種性能」は、あまり受け入れられていない、と言えます。当然、4Pでなく低貸に転向する人もいれば、パチンコを打つのを止める人が増えるのも当然と言えます。この「超高齢化社会」を迎えるにあたり、景況感が急上昇する可能性は極めて低く、新たな付加価値をつけた「客単価アップ」戦略は大変難しく、客数アップによる売り上げ増を目指す事が理想だ、と考えます。無論、客数アップも簡単な事ではないので、キチンと課題を整理し、優先順位をつけて取り組んでもらいたい所です。

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